【レポート】9月29日(日)浅草花やしき内 浅草花劇場 17時半

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9月29日(日)浅草花やしき内  浅草花劇場

「PURE-SLAMシリーズvol.4」17:30
 PURE-J初となる浅草花劇場での大会。入場式では選手を代表して中森華子が、「すごいステキな会場だと思います。熱くてすごい闘いをこの会場でたくさんしていって、PURE-Jの歴史を築いていきたいと思っています」とあいさつして試合がスタート。

 オープニングマッチはAKARIと久令愛による今年デビューの同期対決。グラウンドや丸め込みの応酬で意地を張り合うと、久令愛の足を取ったAKARIがビクトル投げからヒザ十字固めでギブアップを奪う。

 2度目のタッグ結成となるKAZUKI&谷ももは『愛卍』勝愛実&マリ卍と激突。2人一緒の「ももざんまい!」と「オー!」を決めて意気揚々のKAZUKI&谷だったが、最後はマリがストレッチプラムで谷を仕留め、愛卍として浅草での初勝利。

 5月の花やしき座大会でドローに終わっているライディーン鋼と山下りなは4ヶ月ぶりの再戦。勝負をかけた鋼のムーンサルトプレスは自爆となり、ラリアットの打ち合いを制した山下が勝利を飾った。

 セミファイナルは春日萌花&真琴の持つデイリースポーツ認定タッグ王座に『RED SOUL』Leon&高瀬みゆきが挑戦。ここ2大会で春日に連勝しているLeonはスピンキック、スピアーと春日を追い込むと、とどめのキャプチュードバスターへ。しかし春日はLeonの背中にしがみついて技を阻止すると、真琴がLeonにフロントキック。その勢いを利用して丸め込んだ春日が強敵・Leonから3カウントを奪ってみせた。

 マイクを持った春日は、「RED SOUL!…そして、Leon!! このベルトに対しての想い、そして“レスラーとは、チャンピオンとはこうあるべきだ”っていう強さと怖さを、試合を以って感じました! Leonさんはこのベルトに対して、PURE-Jの中で最上級の思い入れを持っていると思います。でも、団体の外ではこのベルトに対して1番の思い入れを持っているのは、間違いなく私と真琴であると言えると思います! これからもチャンピオンらしく、しっかりこのベルトを防衛していってどんどん価値を高めていって、PURE-J、チャンピオン、己(おのれ)と、あらゆるものをきちんとアピールしていきたいと思います」と宣言する。

 メインイベントは中森華子がデビュー戦の相手であり、13年間で1度も勝ったことがない同期・松本浩代を挑戦者として迎え撃つ無差別級選手権試合。鮮やかなピンク色のコスチュームで松本を相手に真っ向勝負を展開する中森は、ライガーボムをカウント2でキックアウト。ロックドロップを狙う松本を後頭部での頭突きで阻止すると、2発目の鎮魂歌ドライバーで3カウントを奪い、3度目の防衛に成功した。

 カーテンコールではLeonが、「RED SOULでベルトを巻くまで私はあきらめません!」と宣言。山下りなは無差別級王座への挑戦をアピールした。
★メインイベント後のマイク 中森「デビューから13年…やっと、まっちゃんに勝ったぞーっ!! でも、今日は勝ったけど、まっちゃんは私にとってかけがえのないすごい同期で、それはずっと変わらないから。私はこのベルトをこれからもどんどん防衛していくから、今日よりも何億倍も強い中森華子でまた、まっちゃんと闘いたい!」 松本「負けた~~っ! 私たちの同期は超最強で、その最強でいられるのはJを背負ってる華ちゃんみたいな人がいるからだよ! PURE-Jを背負う華子、ホントにカッコいいと思う! 同期の中でここまで背負ってるヤツいないよ。私はそんな華子が大好きで、ホントに同期で良かったって心から思ってるよ! 今日は負けちゃったけど、次は勝つからね!」 中森「まっちゃんに勝って、一層輝きを増したこのベルト! これからも何度でも、何回でも防衛していって、最強のチャンピオンになるので! これからも中森華子、PURE-Jについて来てください。今日はありがとうございました!」
(カーテンコール) 中森「皆さんの応援のおかげで今日は防衛できました。でも、チャンピオンの私は休んでいるヒマはありません! 次の防衛戦の相手…」 山下「(リングに上がって)華ちゃん! 呼んだ!? すごい勢いに乗ってる私のこと…呼んだ?」 中森「呼んだよ!! 『浪速残酷楽園』(なにわ・ざんこくパラダイス/2人のチーム名)は相思相愛だな! りなちゃんから、そうやって言ってくれて嬉しいよ。私だってやりたいと思ってたよ。りなちゃんかは大阪にいるから、チャンピオンの私が大阪に行くよ! 10月13日に大阪大会があります。そこで、このベルトを懸けて闘うよ」 山下「ありがとうございます。1対1で試合するの初めてですね。大阪で待ってます。正々堂々、闘いましょう。よろしくお願いします!」

▼休憩時間にはコマンドボリショイと雷神矢口がライブ。矢口はメインイベントの国歌独唱も務めた。

以下、各選手のコメント
★春日萌花&真琴 春日「正直“無理かな”と思ってましたけれども…しかもですね、名古屋でLeon選手と闘った時(※6日前)に私はタッグチャンピオンである上に、シングルのチャンピオンである中森華子とタッグを組みまして、それでも負けるっていう…言ってみれば失態を犯してたわけで。そこでけっこう精神的にやられてしまって、“ホントにこの人、つぶしに来てるんだな”ってわかりました。Leonさんの中にある怖さというのをすごく感じました。ただ、今の私が組んでるのは中森ではないので。私のタッグパートナーは真琴なので。“真琴と組んだら結果は変わるんじゃないか?”っていうことを信じて、お互い練習したりとか、それぞれの参戦してる団体がありますから。そこで経験を積んで自分を高めたりとかして、意識の問題もこの試合になるまではすべて変えて“勝つ”という気持ちだけでリングに上がりました」 真琴「春日さんも試合後におっしゃってたんですけど、PURE-J以外の人で1番このベルトに愛着があるのは私たちだと思ってます。私、今月16試合あるんですけど全部持って行ってますし、今の女子で1番歴史のあるタッグベルトを持ててるということがすごく自信につながってます」 ━━Leonは今後も『RED SOUL』でベルトを狙うと発言したが。 春日「今回やっぱり勢いのある高瀬と実力のあるLeonに勝たなければいけない…防衛するっていうのは“守る”ではないんですよね。結局のところ、相手を超えないことにはベルトは守れないということで。何度も突っかかってきて何度もつぶしてくれたからこそ、今回だいぶ自分の内面的なものもありますし、肉体的な部分でも強くなれたと思っているので。逆にこっちから“受けて立つ”っていう気持ちですね。何度でもやってやる。そのたびにあなたたちを超えて、私たちはもっと強くなって、あなたたちが届かないところに行きますよ? っていう気持ちですね」 真琴「私、あの…ああいうワーワー来る方が苦手なので…。そこに飲まれそうになったけど、なんとか自我を守れたので。今日は春日さんを助けに何度か行けたと思います」 ━━ほかに対戦したいチームは? 春日「…中森ですね。本人がシングルに集中してるのはわかるんですけど、山下と中森の残酷パラダイスをリーグ戦で破って私たちがKAZUKI&鋼に挑戦して、それによってベルトを巻いているので。『なんで来ないんだ?』っていう思いは、実はずっとあります。(真琴に)どうですか?」 真琴「ちょっと複雑なんですけど…」 春日「でもさ、もともとはジェラシーから始まったタッグでしょ? 中森に対して“活躍してるのが気にくわない”みたいなところがあって、彼女を超えるために私たちが組んでベルトを巻いてるわけだから。そしたら…中森を超えなきゃダメなんじゃないの?」 真琴「そうですね…はい」 春日「あくまで私の内面の思い、ですけどね。PURE-J側がどう思うかは知らないです」 ━━3日前に30歳を迎えて、各団体で大活躍中だが。 真琴「これが全盛期にならないように…」 春日「…となると今度(月に)20試合とかになるけど大丈夫?」 真琴「もうけっこうボロボロで…気力だけで今日リングに立ったので。それでも防衛できたっていうのはすごく自信になりました。春日さんのおかげです」 春日「まだまだ防衛していきますよ」

★中森華子 「もうホントにパワーだったりそういうのはもうわかったつもりなので、ホントに何度も“ダメ”かもって思った瞬間があったんですけど、すごい声援とかも聞こえて勝つことができました。今日を迎えるまで1ヶ月ぐらいあったので対策も練ってきたつもりなんですけど…圧倒的なパワーがホントにすごかったと思います。デビュー戦からなのでホントに13年以上、勝てなくて…。“もう一生勝てないんじゃないか?”って思ってた時期もあったので。今日勝てたけど今日が終わりじゃないし、私たちの第2章っていうのは今日始まったと思ってるので。今日からスタートの気持ちでベルトの価値も高めていきたいし、私自身も強くなっていつかまたリングで会えたらいいなと思っています」 ━━次の挑戦者として山下りなが名乗りを挙げたが。 「そうですね。私もベルトを懸けてやりたいと思ってた選手でもあるので、ああいうふうに言ってくれてすごい嬉しかったし。先日タッグを組んで、今まで試合で全然交わることがなかった選手なんですけどホントにすごい選手だと思ってるし、PURE-Jにとっても刺激的で。大阪のメインでベルトを懸けて闘えるのは嬉しいです。必ず防衛したいと思ってます」 ━━今日のコスチュームについて。 「旗揚げ戦の時に作ったコスチュームをリメイクしました。私はデビューの時からピンクをイメージカラーにやってきて、ピンクのままチャンピオンとして変わった自分で松本の前に立ちたかったので。そういう意味もあって、リメイクして今日着ました」