年内最後の板橋大会。ライディーン鋼と久令愛のシングル対決は、ミサイルキックを連発から丸め込みを狙う久令愛は、コーナー最上段からの旋回式ダイビング・ボディープレスを初公開。カウント2で肩を上げた鋼は、カウンターのラリアットからライディーンボムにつないでキャリアの差を見せつける。
今年最後の闘いとなるKAZUKIと米山香織の“迷勝負数え歌”。クリスマスツリーのコスプレで現れた米山は、本部席のSakiリングアナと音響の伊藤こーへー氏、スゴーレフェリーにサンタの帽子を被せて会場をクリスマス色に。続いてKAZUKIもサンタクロースの姿で登場すると、米山は「KAZUKIさん、あんなに嫌がってたのにヤル気満々じゃないですかぁ!」。KAZUKIは「やるからには弾けないと(笑)」と返答して試合がスタート。リング中央の“ご神木”クリスマスツリーを倒さないようにギリギリで身をかわしながらの攻防は、ツリーを背にした米山をKAZUKIが蹴り倒して決着。米山の下敷きとなったツリーは粉々に砕けてしまった。KAZUKIは「今年もいろいろな闘いありがとね。2~3年続いてきたこの闘いもやっと今日で終わりだね!」と勝利宣言するが、米山は「2021年もありがとうございました。そして2022年“も”よろしくお願いしま~す! この闘いは続くぞーっ!!」と抗争継続を宣言する。
セミファイナルはLeon&大空ちえがチェリー&真琴を迎え撃つタッグマッチ。負傷欠場からの復帰が決まったアクトレスガールズ・高瀬みゆきがセコンドについてLeonの入場時にロープを開け、無差別級王座への挑戦を表明しているチェリーが先発でLeonと対峙。序盤からシリアスな攻防を繰り広げる。真琴のブレイジングキックをチェリーに誤爆させると、Leon&大空はコーナーからのファンタスティックフリップを発射。さらに大空がフィッシャーマン・スープレックス・クラッチでチェリーを攻め込んでいくが、最後はチェリーが手足を固める複合関節技『チェリートラップ』でギブアップを奪った。
マイクを持ったチェリーが何か話そうとするが、マイクを奪った高瀬は「Leonさん、メッチャカッコ良かったですよ! 今日も最高でした!!」と割って入る。12・13アクトレスガールズ後楽園大会で発表されているLeonとのシングルマッチについて高瀬は、「私はプロレスもうすぐ5年になるんですけれども、プロレスラー高瀬みゆきはLeonさんがいなければ、たぶんいなかったと思います。私がアクトレスガールズに入った時、プロレスがしたくてしたくてたまらないと。もっと練習したいと燃え上がっていたんですけれども…練習するリングもなければ、教えてくださる先輩もいなかったんです。あり余ったエネルギーを受け止めてくださったのがLeonさんです。アクトレスガールズが年内でプロレス興行が終わってしまいます。12月13日は私の復帰戦だけではなくて、アクトレスガールズ高瀬みゆきとしての最後のビッグマッチなんです。だから私はLeonさんに引っ張られるだけではなく、集大成として師匠を超えたいと思っています! 本気のLeonさんを超えるために無差別級のシングルベルト、懸けてくださいませんか!?」とアピール。
Leonは「みゆきの思い、十分すぎるほど伝わったよ! 復帰戦といえど容赦しないからな?」と快諾するが、前回大会で挑戦表明していたチェリーは「ちょっと待てーーーっ! いきなり出て来て長々しゃべりやがって」と納得できず。Leonは「大丈夫! 私はきっちりみゆきから勝って防衛するから」となだめると、チェリーは「もうどっちがチャンピオンだっていいよ! そんなことどうだっていいんだよ!! 私はPURE-Jのド真ん中にベルトを巻いて立って、ハチャメチャにしてやるっていう野望を持ってるんだよ! どっちがチャンピオンでも返り討ちにしてやるよ!」と12・13の勝者に12・26PURE-J後楽園で挑戦することを宣言。ボリショイがOKを出して正式決定すると、チェリーは「12月13日の2人の試合、見届けてやるから。せいぜいお互い削り合って、ダメージを負った状態で26日、かかってこい!」と言い放つ。
メインイベントでは7・22板橋で開催された『ディスカバー・ニューヒロイン』で優勝した中森華子&AKARIが、日程の都合で出場が叶わなかった中島安里紗&海樹リコと激突。前回の板橋大会でタッグ王者となった中森と中島のパートナー対決が実現し、中森・AKARIともに初対決となる海樹は気迫のファイトで立ち向かう。連係攻撃のバリエーションが増えた中森&AKARIに対し、シードリングの師弟タッグも海樹の三角飛びプランチャから中島がダイビング・フットスタンプを突き刺すなど渡り合うが、海樹のノーザンライト・スープレックスはAKARIがカット。中森がキックの連打で海樹を仕留めてみせた。
マイクを持った中森は「リコ! 今日は初対戦だったのに私のこと“クソババア”とか言ったよな。そういうトコ、安里紗みたいだね。団体背負ってのタッグマッチ、今日で終わりじゃなくて、これからも何度だって闘いたいと思っています。チャンピオンになったからにはタイトルマッチやりたいと思ってるんだけど…」と12・26後楽園での防衛戦をアピール。これには中島も「もちろんだよ。今の今で“なんでオメーと組まなきゃいけねぇんだよ”って気持ちはちょっとあるけど、でもやろうよ。防衛戦やらないとチャンピオンじゃないですよね?(会場から拍手) 対戦相手はあなたに任せます。そしてウチのリコも私と一緒で、負けたまま終われないんで。楽しみにしてます」と応じた。
以下、各選手のコメント
★中森華子&AKARI
中森「今回は団体を背負う意味もあったので勝てて良かったと思うし、AKARIと組む回数も増えてきて連係とか信頼感もできてきたと思うので」
AKARI「私、今日初めて安里紗選手と当たって、すごいメッチャ強いです。海樹選手もデビューは1年前、でもすごい。今日メッチャ楽しかったです」
中森「リコ選手、今日初めてだったんですけどホントに気が強くて…。中島安里紗に憧れてるっていうのをどこかで見たことがあったし、それだけのことはあるなって思ったし(笑)。本当にドロップキック1発でもエルボー1つにしても力強くて、また闘いたいなって思います」
━━タッグ王座戦の挑戦者選びを一任されて。
中森「私が選んだタッグだったら絶対、私の目に狂いはないし。中島安里紗も“いいね”って言ってくれると思うので。やりたいタッグチームがすごいいっぱいあって、安里紗と組むのも今年6年ぶりだったし、誰と対戦してもすごいおもしろいカードになると思うので。目を離さず見てほしいです」
★中島安里紗&海樹リコ
中島「トーナメント出れなかったんですけど、こうして番外編として呼んでもらって試合ができて。リコはPURE-J初参戦なので、やっぱり自分が元いた場所で、いま育ててる子をこうやって試合を見てもらうっていうのは、すごく私にとってもメチャクチャ嬉しい、いい機会だったので」
海樹「トーナメントに自分たち出る予定で優勝するつもりだったんですけど、今日優勝チームと闘ってたので自分たちが勝てば1番強い…自分のせいで…」
中島「違うよ! いや、オマエのせいだけど…(笑)。この悔しさをバネにね、ここで負けたらシードリングじゃないから」
海樹「はい。やられたらやり返す。立ち上がる、いつまでも!」
中島「何倍にもして、やり返してやろう!」
━━中森・AKARIともに初対決だったが印象は?
海樹「AKARI選手はシードリングのハイスピードとか出てて、関節(技)がすごい方だなってずっと思ってて。中森選手はもうホントに“安里紗さんの嫌いな人”みたいな印象だったので。自分も嫌いかもしれないですね」
中島「打倒・中森華子で(笑)」
━━初対決のAKARIについて。
中島「シードリングに出てくれてるので、関節とか上手い選手だと思うし。やっぱり単身日本に来てプロレスやってるというのはすごい、人としてタフだと思うので楽しかったですし。でも、誰とやってもPURE-Jは新鮮なので、私からしたら。今ベルト持ってるからこそ、ここからの闘いをすごい楽しみにしてます。それは私はもちろんだし、リコもこれからバンバン闘っていってほしいなと思います。若い世代、多いんで」