【レポート】6月30日(日) 第114回・特別亀アリーナマッチ 16時

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◇6月30日(日)第114回・特別亀アリーナマッチ 16時
観衆未発表

1、シングルマッチ 15分1本勝負
●久令愛 (8分5秒、片エビ固め) Yappy◯
※ウエイストランド

PURE-J恒例の亀アリーナマッチ。
第1試合ではチェスカが体調不良のため欠場となり、久令愛とYappyのシングル対決に変更。
久令愛のチョップ、Yappyのエルボーによる応酬を繰り広げると、久令愛はダブルリストアームサルトへ。
しかし久令愛を頭上に担ぎ上げたYappyは、勢いよく前方に叩きつけるウェイストランドで勝ち名乗りを受ける。



2、シングルマッチ 15分1本勝負
◯AKARI (蹴り) (8分58秒、片エビ固め) 大空ちえ● (エルボー)
※ローリングラリアット
※通常ルールに加え、両選手がお互いに用意した
禁止技を使用してはいけない特別ルール。
試合の勝敗とは別に禁止技を使用したカウントが少なかった選手の勝ちとなる。
使用数:AKARI∶14回、大空ちえ:8回

AKARIと大空ちえは禁止技ルールでの対戦。
試合前に2人がそれぞれ「相手が使ってはいけない技」を書いた紙をレフェリーに提出し、
AKARIは「エルボー」、大空は「蹴り」と指定した。
自分が使ってはいけない技がわからないまま、おそるおそる試合を進める2人の闘いは、
走り込んできた大空にAKARIがカウンターのラリアットを叩き込んで決着。



試合後、本部席のSakiリングアナとカウント係の久令愛により、AKARIの蹴りは14回、
大空のエルボーは8回だったことが発表され、禁止技を使う数の少なかった大空の勝利が宣告された。


3、Leonバースデー記念 スペシャルタッグマッチ 20分1本勝負
「汚い言葉はダメよ!丁寧語で戦いましょう!」
◯Leon&中森華子(14分49秒、クラッチ・デ・ガオー)ライディーン鋼●&中島安里紗
※通常ルールに加え、試合中に罵声や汚い言葉遣いをするとハリセンでお仕置きされる特別ルール。
【ハリセン係:コマンドボリショイ】

メインイベントでは2日後に誕生日を迎えるLeonのバースデー記念試合として、
Leon&中森華子とライディーン鋼&中島安里紗によるスペシャルタッグマッチが実現した。
引退まで残り2ヶ月を切った中島は、ボリショイの引退前以来となる5年ぶりの亀アリーナマッチ参戦。
この試合は試合中に汚い言葉づかいをすると
ハリセン係のボリショイ代表から容赦なくお仕置きされるという、亀アリーナ名物の特別ルールで行なわれた。






Leonと中島の先発でスタートすると、試合が進むにつれて徐々に選手たちの言葉づかいが荒くなり、
ボリショイの二刀流のハリセンが乾いた音を響かせる。
これに怒った中森と中島はボリショイをロープに振って2人で攻撃を仕掛けようとするが、
ボリショイは619の形で鮮やかに着地をすると、中島と中森にそれぞれアッパーカットを炸裂させる大立ち回り。






Leonが鋼にスピンキックを叩き込むと、中森のシャイニング・ウィザードを挟んでLeonがマッド・スプラッシュ。
鋼も巨体を生かしてのラ・マヒストラルでLeonを仕留めにかかるが中森が救出する。
ボリショイからハリセンを奪い取った中島はLeonの脳天めがけて振り下ろすも、
Leonがよけて鋼に誤爆すると、スピアーからすかさずクラッチ・デ・ガオーにつないだLeonが3カウントを奪ってみせた。

マイクを持ったLeonは中島に対し、
「今日は亀アリーナラスト参戦、そして私とはたぶん今日が最後の対戦だったと思う。
中島とはJWPでメッチャ闘い合って、中島が当時巻いていた無差別のベルトに挑戦した試合が、
ものすごく心に残ってる。今日はこのルールでしたけど対戦することができて良かった。メチャメチャ嬉しい!ありがとう!」

これに中島は
「JWPを退団してすごく時間は経ってますけど、やっぱりここが私を育てて頂いた場所だと思います。
こうしてJファンの人はもちろんのこと、シードリングのファンの人もたくさん来てくれて、
この闘いを見せることができて私は本当に嬉しいです。ありがとうございました!
ボリショイさんとも、もう2度とリングでは会えないと思ってたので…
ちょっとなんか最後(ハリセン攻撃で)しこりが残りましたけど…ありがとうございました(笑)」と返答。

カーテンコールでは久令愛が
「Yappyさんは私の同期にあたる選手でして、1勝1敗になったのでどこかでやり返させて頂きます」

Yappyは
「PURE-Jさんの道場、3回目の参戦になります。
3月に久令愛はアイスリボン道場でYappyを倒しました。
だから今日はPURE-Jさんの道場でお返ししました!いつかまたシングルしましょう!」

大空は「禁止技ルールで闘うのは初めてだったんですけど、どうやら向いてるようなので…」とニヤリ。

AKARIは
「このルール初めて。ちえ(禁止技を「蹴り」にして)頭いい。
金曜日の板橋は久しぶりのクレアカリ、よろしくお願いします」

鋼は
「次の板橋では中島さんボコボコにしますから。私は中島さんのことが好きで、
JWPの時からずーっと試合してきて見てもらって、その思いを次の試合で全部出したいと思います」

中島は
「鋼と最後の対戦、楽しみにしてるよ。
すべてを受け止めた上でしっかり勝って、一生“憧れの中島さん”で辞めていくんで、よろしくお願いします」

中森は
「こんなステキなメンバーで闘えて本当に嬉しかったです。
何より私は中島安里紗にリング上で“大嫌いだ”って言えたので、安里紗との闘いにもう悔いはないんですよ!
ですが、バイプリ(中森&中島のタッグ『バイオレンス・プリンセス』)では、ちょっと私は悔いがある。
21日(板橋)に参戦してくれるって言ってるので、バイプリで最後やりましょう」と呼びかける。

Leonは
「バースデーマッチでしたが中島と最後闘うことができたし、
ボリショイさんのあんな技が見られると思わなくて感動してますし、何より勝って笑顔で終われることが幸せです」と話し、大会を締めた。

★中島安里紗のコメント

「メチャクチャ楽しかったですし、やっぱり場所は変わってもPURE-Jというこの空間は
JWPの頃と変わらないというか、アットホームでみんなが日頃から汗を流してる場所だからこそ
生まれる闘いとかもあると思うし。空気感とかがすごい懐かしくて、なんかいいなって思いました」

━━丁寧語ルールについて。
「やったことあります。でもたぶん苦手だったと思うんですけど…(笑)」

━━現在のPURE-Jについての印象は?
「私がいた頃のものをずっと引き継いでやってきているので、
たとえば久令愛とかと試合をやってもJを感じられるとか、そういうのがすごい嬉しいし。
“初めてやってるのに懐かしい”みたいな感覚を感じられるのが、やっぱJだなって思うので。
鋼はなんか“相変わらず調子乗ってんな”と思ったんですけど、そこが鋼のいいトコでもあり、
ウイークポイントだとも思ってるので。次回はそこをしっかり詰めて、最後まで叩きのめして終わりたいなと思います」

━━今日が最後の対戦だったかもしれないLeonについて思い入れなどは?
「メチャクチャありますね。これを言ったらすごい生意気なんですけど、
Jの中で同等に闘える相手だった感じがして。
Jの頃は華子とか同期だったけど私は下に見てたし、私すごい強かったので(笑)
ちゃんと闘えるのがLeonさんという意識がすごいあったので、
日頃の練習とかもやっぱりLeonさんをライバルと思ってたから上に上がれたと思うし、
常に上を見ていられたと思うので。
Leonさんも言ってた板橋のタイトルマッチは、年間ベストバウト(JWPアワード)って
後楽園の試合でしかなかなか取れないんですよ。投票数の分母が違うので。
でも、それを板橋のあの試合で(2014年の)ベストバウトを取れたっていうのは、
私的にはすごい嬉しかったし“私とLeonさんだから”っていうのもあったし、
女子プロレス界のどこに出しても恥ずかしくない闘いができたと思ってるし。
その時、父親が見に来てて“オマエが勝ったけどLeonの試合だったな”って言われたんですけど、
それもメチャクチャ悔しさとして…
今も覚えてるって相当悔しいじゃないですか? そういうのを思い出して、またちょっと悔しくなっちゃいました(笑)」