【レポート】1月13日(日)板橋グリーンホール 13時

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1月13日(日)板橋グリーンホール
「2019年開幕戦」13時
 PURE-Jの2019年開幕戦。入場式では選手を代表して中森華子が「明けましておめでとうございます! 私は6度目の防衛戦です。目指すのは絶対王者。しっかり防衛して今日もリングで華子の花を狂い咲かせたいと思っています」とあいさつ。
 勝愛実と有田ひめかの初対決は、勝がセコンドのアクトレスガールズを威嚇しながらの試合運び。勝をボディースラムで投げ切るなど意地を見せる有田だったが、勝がバックドロップからのリバース・スプラッシュで圧殺。試合後は握手を交わした。






 Leonは宮城もちとのシングル初対決。会場の声援に背中を押されたLeonがセクシーポーズに挑戦するなど、もちのペースで試合が進行。Leonがスピンキックからスピアーで押さえ込んだところで時間切れのゴングが打ち鳴らされる。マイクを持ったLeonは「今日引き分けたのはな、オマエがセクシームーブなんかやらせるからだよ! 恥までかかせやがって!」と怒りをあらわに。もちは「オマエ恥かく年かよ! 何歳だよ!?」と反論すると「私たち、見た目もキャラも通ってきた道も違うと思うんですよ。でも、そんな異なる2人がもし手を組むことがあるなら…おもしろいと思いませんか?」と共闘を提案。Leonは「ホントに正反対だと思うけど…でもちょっと楽しかったとこもあるよね。もし組む機会があったら、組んでやってもいいよ」と応じ握手を交わした。






 4月に引退を控えるコマンドボリショイはレギュラー参戦中の春日萌花とシングル対決。ボリショイを相手に関節技で応戦する春日はコーナー最上段からのミサイルキック、ダイビング・フットスタンプとラッシュをかけるが、最後はボリショイが春日の両足を極めてギブアップ勝ち。試合後は春日の健闘を称える。












 セミファイナルはタッグ王者となった『WANTED☆ウォリーズ』KAZUKI&ライディーン鋼が、真琴&清水ひかりとタッグ対決。清水を捕らえたWANTEDがKAZUKIのダイビング・ニードロップから、鋼のフロッグ・スプラッシュにつないで3カウントを奪った。












 メインイベントは中森華子の持つ無差別級王座に、昨年末のバトルロイヤルを制したことで名乗りを上げた藤ヶ崎矢子が挑戦。序盤から中森のキックと矢子のヒップアタックの応酬で会場を沸かせると、矢子はロコモーション・ジャーマンを初公開。ヤコリーヌ・クラッチからタイガー・スープレックスで勝負に出るが、カウント2でキックアウトした中森はキックの連打からバズソーキックを一閃。最後は鎮魂歌ドライバーで仕留め6度目の防衛を果たした。マイクを持った中森は、「私、絶対王者になります。そのためにはPURE-Jはもちろん、他団体の選手ともどんどん防衛戦を行なっていきたいと思っています!でも…今しかできない選手、いますよね?ボリショイさん!やっぱりPURE-Jのベルト、引退前にボリショイさんに挑戦してほしいと思ってます!もう日がありません。私のベルトに挑戦してきてください」とアピール。対するボリショイは「ハッキリ言って私は去年(タッグの)ベルトを獲られた時点で、もうベルトに挑戦するような考えはなくて。自分なりの引退ロードをと思っていた矢先に、年が明けて(1・6亀アリーナマッチにて)里歩ちゃんからの指名があり…。皆さん、4月21日に引退してしまう私が、このベルトに挑戦していいと思いますか?」。会場から大きな拍手に、ボリショイは「私は…決まった引退の日まで思い出だけの引退ロードを歩むんじゃなくて最後までいちプロレスラーとしてトップを目指していきたいと思います。やりましょう!」と中森と握手を交わした。

以下、各選手のコメント

★中森華子
 「試合が決まってから“矢子がどういう気持ちで今日挑んでくるんだろう?”ってわからなかったし、勢いで決まってしまったタイトルマッチだったかなって思って。どんな覚悟で来るのか、すごい楽しみにしてました。試合でも勢いはあったし、驚かされた部分も正直あります。でも私はまだまだこんなところで立ち止まっていられないし、チャンピオンは試合だけしてればいいわけじゃないから。私は24時間プロレスやってるし、もしまた挑戦してくる気があるんだったら何度でも倒してやりたいと思っています」
 ━━今年のPURE-Jをどのように引っぱっていく?
 「今年掲げた『絶対王者』。まずは10回防衛したい。練習生もいるしボリショイさんが4月で引退されるし、去年は私だけ頑張っていればいいと思ったし、私1人がなんとかすれば団体はどうにかなると思ったけど、私だけ頑張っても意味がないっていうのをすごく感じているので。私が全部をまとめて引っぱっていきたいと思っています」
 ━━ボリショイとのタイトルマッチについて。
 「最後にもう1回ってずっと思ってて。もう日がないし“ボリショイさんのやりたい選手とやってほしい”って1番気持ちが強かったんですけど、道場マッチで我闘雲舞の里歩選手のベルトに挑戦するっていうのを聞いた時に、“他団体のベルトに挑戦するのに私のベルトには挑戦してくれないのか?”っていう悔しい思いもあったりして…。その時は矢子との防衛戦もあったし、その場で言うことはできなかったんですけど、今日防衛してやっぱりリング上で言うしかないと思ったし。引退していく選手と防衛戦をやるというのはずっと考えてなくて、でもボリショイさんとの防衛戦ってタッグしかなくて。ここでやらないと絶対後悔すると思ったし、指名しました」


★藤ヶ崎矢子
 「去年の最終戦のバトルロイヤルで優勝して“2018年で最も強いのは私だ”って言っておきながら、こんな不甲斐ない結果でホントに悔しくてしょうがないんですけども、これで心が折れる自分ではないので。一からまたベルトに挑戦できるチャンスを自分でつかむだけです。今日はちょっと反省点がものすごく多かったなと思ってます」
 ━━新しい技を出すと予告していたが。
 「はい。新しい技ってわけじゃないんですけど、日向(あずみ)さんにロコモーション・ジャーマンを教えて頂いて、許可を頂いて。このタイトルマッチで出すしかないと思って頑張って練習したんですけど…」
 ━━2019年の目標は?
 「とにかく今はベルトが欲しくて他団体でもなんでも、とにかく私は2~3年ぶりのベルトを今年は絶対に巻くって決めたので、頑張りたいと思ってます」

★コマンドボリショイ
 「彼女(春日)とは対戦する機会がこれまでほとんどなくて、ほぼ初対決みたいな感じだったんですけど、プロとしての考え方とかフリーになってPURE-Jに出てくれるようになって、いろいろ間近で触れてるうちに“引退前にシングルしておきたいな”と思ってたら、本人から直接連絡が来て…。どっちかっていうと彼女は“自分なんかで良ければ”みたいな控えめな感じだったんですけど、あんまり自己主張しない春日選手がそうやって言ってくれたのはホント嬉しくて。今日試合できて良かったです」
 ━━以前、春日は「PURE-Jの中心になる」という発言もしているが。
 「嬉しいですね。自分たちが旗揚げして何もないところから作っていって、そこの“中心になってやる!”って選手が中からも外からも現れてきてくれたら。みんなで切磋琢磨してほしいので」
 ━━引退まで残り3ヶ月になるが。
 「そうなんですよ。最近、残りの試合とか数えていくと、他団体に呼んで頂くことも含めて“もう30試合もないのかな?”みたいな。年末までは興行のこととか自分の体調のこともあったけど、年が明けてからボチボチ考えるようになりましたね。“いよいよなんだな”と思って…」
 ━━ヒザのケガについて。
 「(サポーターをしているのは)もう保険ですね。万が一みたいな恐怖心はまだあるけど、今日619も解禁して…。実は後楽園でもやったんですけど、軸足を反対でチャレンジしたんですよ。今日は正調のモノができて、できなかった動きが2ヶ月かけてようやくできるようになって。今、マリ卍も同じ6週間のケガをしてしまったけども、私は欠場することなく自分のキャリアの中で培ったものでなんとかできたけど、マリはまだこれからだから。今はまだ無理させられないなと思って休ませてるんですけど、マリたちも私が試合をしながら回復させていったプロセスを間近で見てると思うので、プロレスの神様が与えてくれた“ケガに対する対応の仕方とか、みんなに教えられる最後のチャンスだったんじゃないかな”と前向きに捉えてます」