【レポート】12月13日(金)北千住・東京芸術センター・ホワイトスタジオ 18時半

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12月13日(金)北千住・東京芸術センター・ホワイトスタジオ 18:30
「PURE-SLAMシリーズvol.11」

 年内最後の北千住大会。オープニングマッチではLeonが、高校生の頃にPURE-Jのスポーツ教室に参加したことがあるというディアナの梅咲遥と初対戦。ミサイルキックの連発から張り手を叩き込むなど気の強さを見せる梅咲だが、Leonはマッド・スプラッシュで完勝すると試合後は握手を交わし健闘を称える。




 ライディーン鋼と米山香織のシングル対決は、12・29浅草でのWANTED軍 vs ボリショイ・チルドレンの前哨戦。鋼にはKAZUKI、米山には小林香萌がセコンドとしてアシストする中、鋼とKAZUKIをはち合わせた米山が丸め込みで3カウントを奪った。
 無差別級タイトルマッチに向けて最後の前哨戦となる中森華子と春日萌花は、それぞれ久令愛とAKARIをパートナーに迎えてのタッグ対決。丸め込みの連続で春日に迫る久令愛だったが、春日はダイビング・フットスタンプから79.5MHzで絞めあげてギブアップ勝ち。中森と春日は試合後も収まらず、つかみ合いとなった。
 セミファイナルのKAZUKIと小林香萌のシングル対決も軍団抗争の前哨戦となるが、試合前に米山がマイクを持ち「私とKAZUKIさんは数々のルールで激闘を繰り広げてきたの。だから今日はこれ使って! ブルロープデスマッチで勝負だ~っ♪」と勝手に決定してしまう。KAZUKIは「オマエ、なに余計なことしてんだよ!」と怒りを露わに。小林は「こんなルール初めてですけど…ボリショイ・チルドレンになったからには、このルールで勝ってみせます!」と、互いの手首にロープを巻きつけて試合がスタートする。セコンドも介入する乱戦となるが、小林がジャックナイフで押さえ込むところを切り返したKAZUKIがフォール勝ち。「ダテに22年プロレスやってねぇんだよ。どんなルールだって私が勝つんだよ。今日は1勝1敗だったかもしれないけどな、浅草で完全決着つけてやるからな」と勝ち誇るKAZUKIに対し、小林は「こんな初めてのルール、急に持ってこられてな…ずるいぞ、オマエ! そもそも米山さんがこんなの持ってくるから負けたんですよ。でもプロレスの奥深さっていうのを今日実感しました。29日はどんな特殊ルール持っていきますか!?(笑) 特殊ルールでリベンジしてやるからな!」と宣言する。

 メインイベントは『愛卍』勝愛実&マリ卍が強豪に挑む2番勝負の第1戦として、『チーム200kg』橋本千紘&優宇と激突。橋本を捕らえた愛卍は勝のフロントキックの連発からマリが河津掛けへ。さらにマリは尻もち状態の橋本に前方回転で体を浴びせながらフォールに入るラビストラル(引退したラビット美兎の得意技)を初公開するが3カウントに届かず。橋本がスピアーとラリアットでマリを追い込むと、優宇がダイビング・セントーン。最後は橋本がコーナー最上段からのサマーソルトドロップで試合を決めてみせた。
以下、各選手のコメント

★勝愛実&マリ卍
 勝「いや~今までに体感したことのない重みとデカさに、ただただ圧倒されてましたね。もうなんか本来の愛卍の力を出すこともなく闘いが終わってしまったので…。ホントにありきたりな言葉ですけど悔しいといいますか、せっかく2番勝負としてなかなか対戦することのない相手と闘うことができて、この結果になってしまったっていうのは本当に歯がゆいし悔しいです。マリとのタッグワークも練習はしてるんですけど、まだ出し切れてないかなっていうのは感じるので。マリは普段はそんなことないんですけど、リング上だとすごい不器用になってしまうので、そこをもうちょっと自分がサポートして引き上げていけたらなって思うんですけど、タッグとしても個人としても課題が山積みなので。29日の最終戦まで改めて見直していきたいと思います」
 マリ「当たりも強くて、自分たちより大きい選手に挑むことっていうのがあんまりなくて…それでも“負けないぞ”って自信を持って挑んだんですが全然違ったので…パワーファイターを目指すならどうしなきゃいけないかとか、自分に足りないところとかすごい見えたし。愛実さんと組んだことで当たれた選手だと思うんですよ。このチャンスをモノにできなかったのはすごい悔しいけれども、自分たちもタッグとしての活動を広げていってるつもりなので。実力をもっともっとつけて『愛卍』っていうタッグチームがもっと世に出るようにしていきたいし、一歩一歩階段を上っていきたいなと思いました」
 ━━相手の2人は「勝のイメージが強い」と話していたが。
 マリ「そうですね。愛実さんがバチバチ行くタイプなので、そこに自分もついていけるようにしていかなきゃいけないんだなって思いましたし、引っ張ってもらうだけじゃなくて自分から技を出すチャンスとかをつかみ取れるように頑張りたいと思います」
 ━━初公開したラビストラルについて。
 マリ「もっとガッチリ決めれるようにしたいなって思います。美兎さんに連絡したら“いろんな先輩から勝ってきた技だから大事に使ってね”って言われました」
 ━━12・29浅草で対戦する『令和アルテマパワーズ』DASH・チサコ&松本浩代について。
 勝「チームとして当たるのは初めてで、それぞれのデビュー戦の相手っていうことなので(※勝はチサコを相手にデビュー、マリは当時所属していたGPSプロモーションでのデビュー戦として松本と対戦)、プロレスならではのドラマなのかな? って思います。デビューした当時はこうやって何年後かに対戦するなんて思ってないので、ホントに楽しみな一戦でもありますし、年内最終戦を笑顔で終えたいというのが1番です」
 マリ「実は初めて女子プロレスを見たのが天龍さんの引退試合の両国で、仙女さんの提供試合にチサコさんと里村さんが出ていらっしゃって。松本選手は自分のデビュー戦の相手で、すごいカッコイイしいつも意識しているというか、このカードに特別な気持ちがあるので。今までと同じ印象で絶対終わらせたくないと思います」

★橋本千紘&優宇
 橋本「『チーム200kg』としては他団体初参戦です。2番勝負の1番目ってことで来たからには負けれないですし、来年は“チーム200kgがトレンド入りするんじゃないか?”ってぐらいだと思ってるんで、それに向けて今年あとわずかですけど闘えて良かったなと思います」
 優宇「良かったです。今日、東京でチーム200kg見れるのは今年最後だったんですよね。来週の仙女の大阪大会も勝って…」
 橋本「まずはセンダイガールズのタッグのベルトを獲って、PURE-Jのタッグベルト、女子プロレス界のタッグベルト総ナメにしたいなと思ってます」
 優宇「もう日本だけじゃないですよ。世界中のベルトを獲りに行きます」
 ━━愛卍について。
 橋本「勝選手とは先月、山縣優選手の興行で北海道で闘った時に“うわ、まだまだいるな”っていう。また闘いたいなってすごい思ってたんで、自分的には今日闘えて良かったですけど、何回でも何回でも闘いたいですよね。もっとマリ卍選手には前に前に出てきてっていう…」
 優宇「やっぱり勝選手のイメージが…パッと印象に残った時に強いので。待ってます! もう1回闘いたいです」

★中森華子
 「タイトルマッチが決まってから直接春日から勝ててなくて、その前にはすでに2回も負けてしまってて。この前のバトル(12・1王子)でも優勝されてしまったり、いい形でタイトルマッチ迎えたかったので悔しい気持ちでいっぱいなんですけども…あと16日間、試合で関わることはないんですけど彼女をどうにか追い込んで、当日を迎えたいと思います。満員のお客さんの前で防衛するっていうのが目標の1つでもあったので、あと少し立ち見がありますけど、当日は入れないぐらいにしたいですね」

★春日萌花
 「まだまだやり足んないですね。PURE-Jの無差別級は30分1本勝負でしたよね? ギリギリまでアイツとやり合って…今までは“PURE-Jの真ん中はどっちだ?”っていう話で競ってたんですけど、耐久力にちょっとアイツの弱点があるんじゃないかって、何度か試合して思ったので。中森ってムカつくけどスゲーと思ってるし、スゲーカッコイイし…。でも感情を爆発させてるのは私だと思うんで、“ただ自分の勢いを見せてるだけですよ”っていうものではないと思っているので。自分のこれだけ悔しい、痛い、やり返したい…来年15周年なんですけど、ほぼ15年分の想いがあるからこそ、今こうやってアイツとやり合ってると思うんで。私は感情でアイツをぶち破って結果を出したい。真ん中うんぬんよりも、そっちのほうに気持ちが向いてるかもしれませんね」