【レポート】10月2日(日)板橋グリーンホール 13時

Pocket

『Fight Together vol.3』
◆2022年10月2日(日)東京・板橋グリーンホール(13:00)
観衆90人


▼ピュアバトル・15分1本勝負
 ○KAZUKI(9分3秒/ジャガー式バックドロップ・ホールド)大空ちえ●
 10日ぶりの板橋大会。第1試合ではKAZUKIと大空ちえによるPURE-J同士のシングル対決で、パロ・スペシャルや足関節技で果敢に攻め込んでいく大空だったが、最後はKAZUKIがニークラッシャーの体勢から後方に投げるジャガー式バックドロップ・ホールドで貫録勝ち。


▼15分1本勝負
 ●谷もも(11分59秒/盛艶のうねり→片エビ固め)真琴○
 真琴とのシングル対決に臨んだ谷ももは、コーナーに追い込むと先日に誕生日を迎えた真琴を祝福しようと不敵に迫るが、「まこざんまい」のアピールを先に出されると怒りを露わにやり返す。コーナー最上段からのダブルニーは真琴にかわされるが、八ツ橋で丸め込み勝利への執念を見せるも、真琴はフェースバスターから盛艶のうねりで3カウントを奪った。


▼POP選手権試合・30分1本勝負
 ○久令愛(11分21秒/ユニバース・ジャーマン・スープレックス・ホールド)宝山愛●
※第26代王者が2度目の防衛に成功。
 POP王者・久令愛はマーベラスの宝山愛を相手に2度目の防衛戦。ガムシャラさと手数の多さで突破口を見い出そうとする宝山だが、久令愛は2発のトラースキックから宝山のバックを取って抱き上げると横回転し、マットに足のついていない宝山をジャーマン・スープレックスで投げて勝利。相手が空中にいる状態から投げるこの技は“宇宙”の意味を込めて『ユニバース・ジャーマンスープレックス』と名付けられた。


 敗れた宝山は握手を求める久令愛を頑なに拒否すると、無言のまま人差し指を立てて再戦をアピール。マイクを持った久令愛は、「まずは2度目の防衛成功しました。愛ちゃん…尊敬の念も込めて“愛ちゃん”と呼ばせてもらうけど、またやろうね。あなたは私にないものばかり持ってるから、またやりたい。この前の板橋大会、私はマドレーヌに“タイトル戦やろう”って言おうと思ったんですけど、予想外のHimikoさんが現れました。私は次の防衛戦の相手に彼女を指名するつもりです」と宣言する。
 

▼30分1本勝負
○中森華子&AKARI(14分0秒/鎮魂歌ドライバー→エビ固め)優宇&米山香織●
 セミファイナルではPURE-Jの中森華子&AKARIが優宇&米山香織とタッグ対決。無差別級王者・優宇のパワー、米山の巧みな試合運びに苦戦を強いられるPURE-J。優宇&米山は2人同時のダイビング・ボディープレスから、米山がとどめの米-ZOUを狙うがAKARIが救出。優宇のラリアットが誤爆したチャンスを見逃さず、中森がバズソーキックから鎮魂歌ドライバーにつないで米山を仕留めた。
 

 マイクを持った中森は、「ここ最近ずっと負け続けてしまって、まずは米山さんにリベンジしたぞ!」と叫ぶと、11・13イギリスにてEVEインターナショナル王者であるローラ・ディ・マッテオと、互いのベルトを懸けてのダブルタイトルマッチが発表された優宇に対して、「絶対防衛してこいよ! 絶対勝てよ!? オマエが日本に戻ってきたら私が挑戦してやるよ! 万が一オマエが負けるようなことがあれば私がイギリスまで行ってベルトを獲り返してくるよ! どっちにしろ私が次の挑戦者だよ!」とまくし立てた。
 

▼デイリースポーツ認定女子タッグ選手権試合・30分1本勝負
 ○ライディーン鋼&SAKI(17分53秒/マロマ・デ・レオンを切り返す→片エビ固め)Leon●&チェリー
※第29代王者組が初防衛に成功。
 メインイベントは8・11後楽園で新タッグ王者となったデビュー10周年の同期タッグ『ワイルドサンダー12’s(トゥエルブズ)』ライディーン鋼&SAKIが、前王者チーム『チェレオ』Leon&チェリーを挑戦者に迎えての初防衛戦。互いに連係技を多用して一進一退のまま終盤にもつれこむと、鋼の腕を取ったLeonが勝負を懸けたマロマ・デ・レオンへ。しかし、これを切り返した鋼が強引に押さえ込んで3カウントを奪い、先輩チームから完勝。



 喜びを爆発させるSAKIは「これからも私と鋼っちで、もっともっと最高で最強で…カワイルドでサンダースな王者として、防衛していきたいと思います」と笑顔を見せ、鋼は会場のファンに「アントニオ猪木さんに敬意を込めて、最後は一緒に“ダー!”でお願いします」とアピール。PURE-Jの大会ながら、この日は「1、2、3、ダー!」で幕を下ろした。
 

以下、各選手のコメント

★ライディーン鋼&Saki
 SAKI「初防衛できました~っ!! やっと同期同士でタッグが組めたからには、やっぱり今までで1番のチャンピオンになりたいから歴代王者とも防衛していきたいし、いろんな相手と防衛戦していきたいと思います。今日初めて『チェレオ』の2人と防衛戦させて頂いて…」
 鋼「ちょっと手こずったけど私たちの絆といい、チームワークもすごくあると思うので。私たちはこれからどんどん、もっともっと上を目指して。最強で誰も倒せない壁になっていきたいと思います」
 SAKI「伝説、作ろう!」
 鋼「100回防衛します」
 ━━次に対戦したい相手は?
 SAKI「やっぱり(PURE-)Jに参戦してる若い子たちともしたいです」
 鋼「誰でも来てください。私たちが相手になりますから」
 

★久令愛
 「私も新人の頃ドロップキックばっかりで、その感覚を久しぶりに体感したなって。気持ちの入り方がすごいマーベラスさんの選手だなって思う。熱さをすごい感じました。自分もプロレスをすごい愛してるんですけど、見た目の印象からか試合のスタイルからか、どこかクールというか“落ち着いてる”と言われることが多々あって。それは自分の長所でもあり短所でもあると思ってて。私はもっともっと頑張らなきゃなって思わされましたね。私にない、いいところばっかりの方だと思いました」
 ━━ディアナ・Himikoについて。
 「1度、他団体さんでタッグで当たったことがあって。あの選手の魅力は無鉄砲さといいますか、先輩同士がやり合ってるところにズケズケと入ってこれるところとか。私のほうが先輩ではあるけど年齢は(Himikoのほうが)上じゃないですか。そういうチャレンジ精神とかホントに惹かれるところが多い人だなと思って。(ベルトが)欲しいと思ってる人と、どんどんやりたいので。いつになるかまだわからないけれど彼女とやりたいですね、次は」


★宝山愛
 「ホントにまだまだ…自分はホントに全力で立ち向かったつもりだし、自分がやれる技、限られてる技こそ磨きあげて…まだまだ届かない。向かってはいたんですけどホントに悔しいです! 今までベルトに挑戦したいって欲を出してこなかったけど、初めてPURE-Jさんから指名を頂いて初めてのビッグチャンス…ベルトに挑戦できるっていうのはホントに素晴らしい経験と機会を頂けて、すごく学びになったんじゃないかなと思うのと…。悔しいので、もう1回ベルトに挑戦したい気持ちになりました。あんなに目の前にベルトがあるのに届かないっていうのがすごく悔しいし、もっともっと実力を上げてベルトを手に入れて、マーベラスのリングでベルトを皆さんに見せつけられるように。さらにパワーアップしていけたらなと思います」