3週間ぶりの亀アリーナマッチ。第1試合のKAZUKIとライディーン鋼によるタッグパートナー対決は、リング上で中身の隠された封筒を選ぶ形の抽選により、KAZUKIは「足」、鋼は「腕」を使った攻撃からでないとフォールカウントが認められないというルールに決定。いつも以上にラリアットを多用する鋼が終盤に猛攻を見せるが、KAZUKIも3カウントを許さず15分時間切れに終わった。
中森華子15周年シリーズ12戦目の相手は、11・23板橋ではタッグマッチで対戦したシードリングの新人・海樹リコが選ばれた。試合開始のゴングが鳴る前に中森は「リコちゃん、なんで今日ここに呼ばれたかわかってる? 私15年以上プロレスやってるんだけど、この前試合中に初めて“クソババア”って言われて、それをずっと根に持ってて! クソガキだろオマエは。私“お姉さん”なんだよ! だから呼んだの」とオファーの理由を説明。海樹は「ちゃんと“お姉さん”って思ってます」と否定して握手を交わすが、その手を取って中森をコーナーに振った海樹は「クソババア!」と言いながらドロップキックを発射して試合がスタート。持ち前の元気の良さで攻め込んでいく海樹だったが、中森はバリエーション豊かなキック攻撃から最後はシャイニング・ウィザードでとどめを刺した。
試合後、マイクを持った中森は「おいクソガキ、私は“強いお姉さん”なんだよ! でも、私に1番最初に“クソババア”って言ったのはリコちゃんだから、私一生忘れないから! この先2回目、3回目ってもしかしたらほかの子に言われる日が来るかもしれない。だけど絶対忘れないからね!…でもリコちゃんと闘って1つ目標ができました。もうすぐ二十歳になるって聞いたんだけど、あと13年後にたぶん誰かにクソババアって言われるよ? 私、その場面を間近で見たいから、13年後も私は強くてバリバリプロレスできるように、もっともっと頑張って強くなるよ。だからリコちゃんもこれから何があっても、絶対に13年はプロレス続けてね。もしその時にクソババアって言われなかったら14年でも15年でも…私、絶対プロレスまだやってるから。また何度でも闘いましょう」と言葉をかける。
メインイベントはLeon&久令愛 vs AKARI&大空ちえというPURE-Jメンバーによるタッグ対決。先発を買って出た久令愛はAKARIに出てくるように要求すると、開始早々から激しく火花を散らす。無差別級チャンピオンに若手が3人という図式ながら白熱の攻防を繰り広げ、久令愛がダブルリスト・アームサルトから旋回式ダイビング・ボディープレスにつないで大空から3カウントを奪った。
カーテンコールでは中森が海樹について、「1発1発すごい打撃が重いし、気も強いし、1試合ごとに成長が見えてくる選手だと思うので、つぎ闘う時がすごい楽しみです」と高評価。久令愛は「正直、Leonさんに助けられまくった上での勝ちかもしれないけど、私がここで勝ちました! これって私が残した結果として不足ないですよね!?」と会場にアピールし、ボリショイをリングに呼び込むと「AKARIのPOPのベルトに挑戦させてくれませんか?」と12・26後楽園でのタイトル挑戦を要求。すると大空が割って入り「自分も今回は負けてしまったんですけども、まだPOPのベルトをあきらめてません。後楽園ホール、自分も挑戦したいです」と続く。ボリショイは次週12日の亀アリーナマッチで久令愛vs大空による挑戦者決定戦を即決し、勝者が後楽園大会でタイトルマッチに挑むことに。大空を見て「ちょっと正直、負ける気しないわ」と挑発した久令愛が、初めて「頑張っていこうJ!」の締めを務めた。
★海樹リコのコメント
「前回の板橋の試合で蹴りが痛すぎて…。試合後に(中島)安里紗さんに“中森華子の蹴りはヤバイから”みたいなことを言われてたんで、受けないようにしようと思って攻め込んだんですけど、蹴られて負けちゃったんで悔しかったんですけど…。(中森へのクソババア発言について)突発的に出た言葉でした。執念深そうじゃないですか、中森さんって。呪いをかけられましたよ。Twitterで“残酷に染め上げてやる”みたいに書かれて“どういうこと?”と思ってました(笑)。試合後、約束をしてくださって、自分もすごい目標ができたので嬉しかったです」