コロナ禍における観客数限定の『特別亀アリーナマッチ』となって50回目の大会。第1試合の3WAYマッチは大空ちえが網膜剥離と診断されて欠場となり、急きょシードリングから海樹リコが参戦。入場の際に海樹はロープを上げる大空とグータッチを交わしてリングイン。AKARI・久令愛よりもキャリアが浅い海樹だが、丸め込みの応酬になると2人をまとめて回転足折り固めで押さえ込んで3カウントを奪ってみせた。
マイクを持った海樹は「そのベルトずっと狙ってたんだよ。自分の先輩の南月(たいよう)さんも中島安里紗さんも巻いたそのベルト、自分も巻いたらおもしろくないですか!? 挑戦させてください」とアピールすると、AKARIは「もちろんです。私、ずっとシングルやりたかったのでいいチャンス。でも絶対防衛します」と返答。これを受けてボリショイは3・21板橋でのタイトルマッチを決定する。
第2試合ではLeonが3年ぶりとなる米山香織との同期タッグを結成し、『WANTED☆ウォリアーズ』KAZUKI&ライディーン鋼と激突。KAZUKIと米山はPURE-Jで今年初めての対戦に「明けましておめでとうございます」とあいさつ。終盤には4人が入り乱れ、Leonのバックスピンキックをキャッチした鋼が豪快なバックドロップで投げ捨てるが、Leonは4の字ジャックナイフやスピアーで応戦。15分時間切れでの幕切れとなった。
メインイベントは谷もも入団記念7番勝負の6戦目として、谷が中森を相手に亀アリーナ名物・亀の子たわしデスマッチに初挑戦。谷は真っ黒のガウンでリングイン。コーナーに置かれた各種たわしが公認凶器として使用できる特殊ルールで、中盤からは互いにたわしニーパットを装着しての蹴り合いも展開し互いに悲鳴を上げる。蒼魔刀をかわされてたわしの上に両ヒザから着地してしまった谷に、シャイニングフラワーを叩き込んで勝利した中森は「ももちゃん、これがたわしデスマッチの恐ろしさだよ! PURE-Jにはもっと過酷なルールがたくさんある。水たまり、禁止技、食べ物、ブルロープ、コスプレ、ハリセン…でも、そういうルールを経験してこそ強くなるんだよ! ときには自分でルールを作ったっていいんだよ。リング上は先輩・後輩ない。もっともっと自己主張していくべきだよ。お互いもっともっと輝いていこう!」と言葉をかける。
カーテンコールでは久令愛は海樹に対し、「いいところを持っていかれた感がすごいイヤなので、いつかこの借りは海樹さんに個人として返したいなと思ってます」。鋼は翌週にシングルで対戦する久令愛に「バチバチやりましょう」。KAZUKIの番になると先にマイクを奪い取った米山が決着がつかなかった悔しさを訴え、ボリショイに対し3・20&21の板橋2連戦への参戦をアピール。即答でOKを出すボリショイに、KAZUKIは「米山はYMZでPURE-Jを乗っ取ろうとしてるんですよ?」を警戒感を強めるが、米山は「社長が言うことは絶対!」と押し切ってみせる。
Leonは「今日は3年ぶりの米LEOだったんですけども、メチャメチャ楽しかったです! ただ1つ、無差別級王者として言いたいことがある」と米山をにらみつけると、「お誕生日おめでとう」とハッピーバースデーを歌い始め、前日に41歳となったばかりの米山にケーキの贈呈。また、Leonは谷もも7番勝負の最後の相手を務めることについて、「私事ですが3月15日にデビュー22周年を迎えます。3月20日の板橋、私の23年目のスタートの試合でシングルやりたいと思ってます」と話す。谷は「亀アリーナマッチ・特別ルールの洗礼を痛いほど受けたなっていう感じで、今日お風呂に入るのがすごく怖いです! この痛みもまたプロレスの楽しさの一面を知ってしまったなと思いました」と話す。
中森は「昨日、日サロ(日焼けサロン)に行ってしまって、もうすごい大ダメージなんですけども…」と苦笑い。中島安里紗と保持しているタッグ王座について3・20板橋での防衛戦を訴えると、「1人、どうしてもやりたい選手がいます!」挑戦者として山下りなを指名。「前のタッグパートナーで1年近くチャンピオンとしてやっていました。ですがシードリングさんの後楽園大会で6人タッグだったんですけれども負けてしまって…。そのままにしておくのはいけないので、ここで勝ちたいと思っています。パートナーは山下に連れて来てほしい。山下が選んだ選手は絶対に熱いと思うので」と一任した。
▼網膜剥離のため欠場に入る大空は、「これから1ヶ月間、治療に専念するんですけども、会場にはいると思いますのでお声をかけてくれると嬉しいです」とあいさつ。
▼ボリショイは亀アリーナをテーマとしたオリジナル曲『虹の出発点』を披露。鋼と大空が手話で参加。