4月2日(日)後楽園ホール大会 12時
《JWP 25th anniversary》
ついに迎えた旗揚げ25周年、そして最後の後楽園ホール大会。
第1試合ではジュニア2冠王者・藤ヶ崎矢子が安納サオリの腰に攻撃を集中すると、変形のリバースゴリースペシャルでギブアップ勝ち。貫録の防衛で最後のJWPジュニア王者となる。
OG4名と現役2名による6人タッグマッチは入場時から大きな歓声に包まれる中、福岡と宮崎によるムーンサルトプレスの連弾であっという間の7分間が終了。
6人がリングに残る状態からスタートしたバトルロイヤルは時間差でさまざまな選手たちが登場。ビジュアルハンターと化して現れた矢子を押さえ込んだ米山香織が優勝を飾っている。
尾崎魔弓を迎え撃った勝愛実はセコンドのポリスに手を焼かされる中で奮戦。ピンチの際にはラビット美兎がカットに入り会場を沸かせるが、最後は尾崎がJWP時代のフィニッシュ技、テキーラサンライズで快勝。
2冠タッグ選手権試合はコマンドボリショイ&LeonがKAZUKI&ライディーン鋼の挑戦を退け、2度目の防衛に成功する。
メインイベントは無差別級王者・中森華子が、JWP出身で過去2度に渡って無差別のベルトを腰に巻いた倉垣翼と一騎打ち。倉垣のファルコンアローを受けた中森が体勢を入れ替えて強引に押さえ込み、3カウントを奪取。倉垣からのシングル初勝利をあげるとともに、最後の王者として有終の美を飾った。
メインイベント終了後、かつてのJWP代表でありリングアナだった“ヤマモ”こと山本雅俊が選手たちを1人ずつリングに呼び込み、新旧の所属選手たちが大集結。最後にJWP認定王座を持つチャンピオンがリング中央のロゴの上にベルトを置くと、ボリショイがジャージを脱いで同じくリング中央へと置き、25周年の長きに渡る歴史にピリオドを打った。
試合後の各選手コメント
★藤ヶ崎矢子
「サオリは自分と技が若干似ている部分があって、自分と似たような技を持ってる選手と闘うって自分にとってもすごい勉強にもなったし、サオリも勉強になったんじゃないのかなとは思ってます。今まで闘ってきた後輩の中で1番楽しかったです!」
━━JWPジュニアの最後の防衛戦となったが。
「2度しか防衛できなくて悔しい気持ちもすごくあるんですけども…自分の新たな旅立ちだと思って。POPをずっと守り続けたいと思ってます。最後に自分の名が残るってすごく光栄なことですし、自慢できるようなことをやり遂げたなとは思ってます。ビジュアルハンターも、もちろん続けます!」
★安納サオリ
「ホントに一言に尽きますけど悔しいですね。矢子選手に負けたっていうのはもちろんなんですけれども、自分自身がギブアップっていう形を選んでしまったっていうことがホントに悔しくて…。まだまだだなってホントに思ったし、皆さんの応援もたくさんあって、メンバーとか家族とかいっぱいある中での今日だったんですけれども、その期待に応えられなかった自分にこれからもっと喝(かつ)を入れて…。次こそ絶対に獲ります!」
━━王者・矢子について。
「そうですね、やっぱり…重たいですね。体重とかじゃないんですよ。ベルトを持っているというプレッシャー、責任感…背負ってるものは絶対あると思うので。私はタイトルマッチというものは初めてだったんですけど、指名して頂いて嬉しいなって気持ちもありつつ似てる技とかも多かったんですけれども…(悔しがって)“もう~っ!!…”って感じですよ!」
★春山香代子&阿部幸江&米山香織
阿部「もう楽しかったですけどやっぱり、ちょっと大変でした(苦笑)」
春山「そうですね、やっぱりリングに上がるからには万全にしようと思ったんですけど、やっぱり現役には敵わないですね」
米山「コーナーからギロチンとかー! すごくないですかー!?」
春山「したかったの。明日はわからないけど今のところ大丈夫。皆さんに見せれて良かったです」
米山「なんか、現役なのにOGの方に結構すごいことされちゃうと、怖いなーって思ってたんですけど、ダブルアームダーンとかムーンサルトドーンとかなんか、すごいですね。ほんとドリームマッチですね。自分福岡さんとは練習生の時に一週間ぐらい道場で挨拶したかどうかだったので、リングの上で初めて当たれたので嬉しかったです」
━━福岡さんの技について。
米山「いやー、強くて! かっこいいですね。入場テーマ曲のアゥアゥアォーンとかキターってファンみたいになってました」
阿部「もう福岡さんすごかったですね。鍛え上げられてて」
━━またやりたいか?
阿部「もうほんとに無理です! はい、今日で終わりにしたい」
春山「自分もほんとにしんどかったですね。現役が頑張るんで。いま現役の人たちをもっと見てもらいたいので、私もファンの人たちとともに応援したいと思います」
━━JWPが最後となるが。
春山「やっぱり自分が18年育った場所なので、悲しいんですけど悲しんでばかりじゃダメなので、前向きにやっぱりドンドン若手もベテランの選手も前を向いて突き進んでいけば絶対いい道は開かれると思うので応援したいと思います」
阿部「現役選手は今いる7人は前しか見ていないので、それを私たちがサポートできることはしていくだけです」
春山&阿部&米山「アイラブJWP!」
★福岡晶&日向あずみ&宮崎有妃
福岡「とりあえず無事に終わってホッとしてます。みんな怪我なく」
日向「同じ気持ちです。怪我なく楽しんでできたのでホッとしてます」
宮崎「私はリングで入場待ってたので、一人で感動して泣いてたんですけど、ほんとに日向と福岡さんと組めてほんと嬉しいです。ありがとうございました」
━━試合について。
日向「もう緊張したんですけど、まあ、対角線には春山・米山・阿部ちゃんがいて、私のところには福岡さんと宮崎がいたんで、そういう点ではすごく安心してできたんでみんなで楽しくできてホントに一生の思い出できて良かったと思います」
━━期待が高かったと思うが。
福岡「そうなんですかね~? わかんないですけどリングに上った時はさっきあずみも言ったように、仲間がいるんでもう自分も大船に乗ってやれたっていうのがあったので、すごい私、心の中でも皆がいるっていう仲間意識と、仲間がいるってすごいのびのびできる範囲でできたと思うのですごい助かりました」
━━またやりたい?
福岡「いやでも、それはない。ないっていうか、今日のこのリングに上がったっていうのは私にとって非日常な世界に入り込んだ感じなので、これがまたもう一度そういうふうにするとかそういう気持ちはないですけど、今日のこの気持ちは今は忘れたくないっていう興奮感があります」
━━今日でJWPが最後になるが。
宮崎「そうですね、自分が最初デビューした所がなくなるのはまあとても寂しいですけど、また新しくPUREーJという団体で頑張っていって欲しいなと思います。応援してます」
日向「やっぱり自分も旗揚げ当初からこの団体にずっとお世話になってて、最後っていうのは寂しいんですけど、また新しい気持ちで選手の皆が頑張っていくと思うので、そういう明るさもボリショイ初め他の選手から感じ取れたので、これからは応援していきたいです」
福岡「JWPというのは私の青春そのものなので、それがなくなるというのは寂しいというのはあるんですけど、今の子達がまた新しい歴史を作っていってくれると思うんで、多少なりとお手伝いしていければいいなと思います」
★米山香織(バトルロイヤル優勝後)
「JWPっていうのは私の生まれ育った実家のようなものなので、その25周年記念大会、最後の大会こうやってバトルロイヤルで優勝することができてものすごく嬉しいです。いろいろ迷惑をかけたりあったんですけど、もう今はJWPに感謝の気持ちしかありません。ありがとうございました」
━━寂しい気持ちは?
「もちろんあるんですけど、まあ、終わりは始まりっていうので、みんな新たなスタートをきるので頑張って欲しいと思います」
★尾崎魔弓
━━勝について。
「Jの中ではさ、いいんじゃない? まだ、全然。なんかすごい昔に、何年前だろう? どっかの他団体で組んだことあるけど、なんかあんときド新人だったけど、負けん気の強さはいいんじゃない? JWPでは珍しいタイプだと思うよ。感情を表に出せるっていうのはね。Jの選手って感情を表に出さない子多いから、それと比べると勝は感情露わに負けん気強いの表に出すから、おもしろいなと思った。ムカつくけどね。もうちょっといじめたかったなあいつ。いじめがいある。まあJの選手の中ではこれから良くなるんじゃないの? あのまま行けばね。途中で落ち着いたらダメだと思うけど」
━━今日でJWPが最後となるが。
「うん、ぶっちゃけ本音で言えばなんだろう? 辞めてから長いし、その間ボリショイが頑張ってJWPをやってたから、なんか寂しいとかそういうのはないなと思ったけど、なんかこの雰囲気見たらなんかちょっと寂しいなって気持ちは少しあるかな。だけどJWPの旗揚げメンバーだからって言って先輩気取る気もないし、今までやってきたのはボリショイと他の選手だから、まあそれはすごく…ボリショイは憎いけど尊敬する値にある。やっぱり自分も団体をやってると苦労わかるから、それをね。JWPをつぶしちゃいけないって気持ちはものすごくプレッシャーはあったと思う。だからホントにお疲れ様。だけどなくなるわけじゃないから、名前が変わるだけだからさ、別になんにもね。自分たちがあれっていう気持ちは絶対持たなくていい。胸を張って今までJWP頑張ってきたんだから、胸を張って新しい名前に変えて頑張ればいいよ」
★勝愛実&ラビット美兎
勝「あー! 悔しいです、ホントに! ホントなんかムカつくんですけど、まぁJWPの旗揚げメンバーとしていらっしゃって、そんな方と対戦できたのはすごく光栄だとは思うんですけども、なんか好き勝手にすごくJWPのリングで向こうの攻撃をさせてしまったというのはすごい悔しいですし、なんか自分の中で煮え切らない部分はあります。セコンド(ポリス)もすっごいイライラするし、なんなんですかかね、言葉にできないくらい、思い返したらウワーーッってなってしまうくらい、ホントに……悔しいですね。JWP女子プロレス最後の興行で。絶対勝てたと思います。悔しいです」
━━カットに入る場面があったが。
美兎「はい! 愛実に“セコンドに付いてほしい”って頼まれてて、“じゃあボリショイさんに聞いてOKもらったら付かせてもらうよ”って言って、今日セコンドに付くことができて。相変わらず尾崎はやりたい放題やってる人だなと思って、久しぶりに現役時代の気持ちが蘇りましたね」
勝「びっくりしたー。まさかカットに来ると思わなくて(笑)」
美兎「なんかいてもたってもいられなくなっちゃって(笑)」
勝「ありがとう!…でもホント悔しいですね、なんなんだアイツ」
美兎「倍に返すしかないね」
勝「そうだね」
━━尾崎は「感情を表に出せる」と高く評価していたが。
勝「リング上は自分の気持ちを表す場所だって思ってます。リング上で何も出せない人は、自分の気持ちを出せないのと一緒なんで。私はもうリングに上がるときは、感情の赴くままに戦っているので、そこをどうこう言われても嬉しいって気持ちもまったくないし、また向こうが自分の対角線に立つのであれば、そのときはフォールしてやります」
★Leon
「ホントもうこの試合がJWPとして最後の大会で、JWPのタッグ王者として何が何でも守らなきゃいけないと思ってて、WANTEDもいつも以上の気迫で覚悟を感じたんですけど、自分たちの、ボリショイさんとのチームが最強だと思うし、これからの新しい団体PURE-Jでやっていくためにも、負けられなかったので防衛できて良かったです」
━━JWPとしては最後の試合だったが。
「そうですね…今までの王者の想いがたくさん詰まったベルトなんで、最後に自分たちの名を刻むことができて感慨深いです。デイリーはそのまま残るので、またボリショイさんともっともっとチームワークを駆使して最強のタッグチームになります」
★KAZUKI&ライディーン鋼
KAZUKI「残念としか言いようがないし、やっぱり最後に第50代という切りの良いチャンピオンになって私達が締めたかったんですけど、自分の力不足でした」
鋼「私はこれに署名までして挑戦させていただいて、ベルトが獲れなくて…もうJWP最後で、なんかもう…悔しい…ってことです」
━━このベルトに思い入れがあると思うが。
KAZUKI「私も阿部さんもヨソから入ってきた選手で、でもその2人が組んで、初めてJWPの名前がついたベルトを獲ったのがタッグのベルトだったので、当時強敵だった輝優優&植松寿絵を破って獲ったベルトだったので、思い入れがあって、阿部さんが引退した後もこうして鋼を引っ張って私が頑張って獲りたかったんですけど、叶わなかったですね」
━━PURE-Jになっても2人で組んでいく?
KAZUKI「PURE-Jでも(タッグ王座が)新設されるのであれば、挑戦したいと思います。もちろんWANTEDはそれ以外のメンバーも募集しておりますので、お待ちしております! 鋼だけじゃないからね。あんたウカウカしてられないからね。私のパートナーは」
鋼「えー! クビになるんですか!?」
KAZUKI「クビとかじゃなく、もしほかにWANTEDでやりたいって人が出てきたらね。そこは吟味したいと思います」
★中森華子
━━最後の防衛戦を振り返って。
「最後のチャンピオンになるためにホントに勝たなければならない試合だったので…なんとか勝つことができて、お客さんの声もすごい聞こえたし、それがなければ勝てなかったと思うし。JWPの最後のチャンピオンになって、JWPではやり切りました」
━━プレッシャーもあったと思うが。
「“ない”と言ったらウソになるけど、でもそういうのは考えないように。強い気持ちでタイトルマッチに挑みました」
━━改めて倉垣について。
「やっぱり最強の選手だと思うし、試合中も何度もくじけそうになってしまったけど、…でも、そういう強い選手に、倉垣翼に私は勝ったから。8月からPURE-Jも始まるし、この勝ちをムダにしないようこれからもっと前を向いて、上を目指して、やっていくしかないと思ってます」
━━最後の無差別王者として名を残したが。
「そのつもりで今日は闘ったんですけれども、JWPの歴史は今日で終わって最後に名を残したけれども、新しい団体でもっともっと新しく築いていかないと意味がないと思っているので。これからの中森華子に着たいしてもらいたいと思ってます」
━━中森華子にとってJWPはどういうものだった?
「やっぱりかけがえのないものだし、大切なものです。でも、それをなくさずに守って、また新しくしていくのが今のメンバーだと思うので。PURE-Jをこの世で1番の団体にしたいと思ってます」
★倉垣翼
「クソ~ッ!! あそこでファルコン(アロー)で“勝った!最後のベルト、オラが!”ってカッコよくいこうと思ったのになんだよ! 悔しいけど25周年の最後の相手に選ばれて“嬉しい”だとちょっと軽い…本当に光栄でした。JWPがホントに好きだったので今でも卒業生として誇りを持って闘い続けるのは、JWPっていう名前がなくなっても変わらず“自分はJWPっていう団体にいたんだぞ!”っていうのをいろんな人にアピールしていきたいと思います。なんか今日は悔しいけど! 最後はファルコンアローでって思ったけど…もうお客さんとかハヤブサさんとかも、みんなの力が華ちゃんを手助けしたんじゃないかなって思うような感じでした。悔しかったです!」
★コマンドボリショイ
━━大会を終えての感想を。
「まだ夢みたいな、信じられない気持ちです。自分はずっとJWPが続くものだと思って、まだ実感はないです。ただ出来ることをやってきた結果が今日なので。ホントにこうやってOGがたくさん集まってくれて、25周年っていう感慨深い思いはあるんですけど、夢を見ているみたいです…。悔しいです。自分はずっとJWPを続けたかったし、そのためにできることをやってきたけども、やっぱり新しいもっと大きな夢を見るためには旅立たなきゃいけないこともあるのかなと。いろいろ決断していかなきゃいけないこともある中で、25周年でひと区切りという結果を選んだことを今日集まってくれたお客さんもみんなが後悔しないように。今日の旅立ちを誇れるようにまたこれから頑張っていきます」
━━25年間続けてこられた一番の原動力は?
「25年続けようと思ってやってきたわけじゃないので、その日その日を、一興行一興行を一生懸命やっていたらたまたま25年経っていたというのが正直なところで、いつでも応援してくれてるファンの方たちにJWPの試合を見せたい、いま頑張っている選手の闘いを見せたいという思いだけです」
━━最後にベルトとともにJWPのジャージをリングの上に置いたが。
「悔しいけど、やっぱりそこで自分はしっかり決別しないと前に進めないと。もう私は前に進みますという意思表示。そしてこれまでの感謝を…。このJWPは終わっても、これまでずっとやってきたスピリッツは消えることはないので“JWPを継承していく新団体”としてこれからは頑張っていきます」
━━25年間で1番の思い出は?
「やっぱり旗揚げ戦ですね。24年前の日記を探してみてみたんですけど“明日は旗揚げ戦だ!”って書いてあって。それで、旗揚げ戦が終わった次の日の日記には、“新しい時代が来たー!!”って書いてあったので、やっぱり25年前のまだ幼稚な私でさえもそういった感覚を持っていたんだなと。今でも新鮮な雰囲気というのはずっと残っています」
━━新団体・PURE-Jについて。
「基本的にはメンバーが同じなので、大きく変わるというのはいま予想はつかないですけど、8月11日の旗揚げに向けて『ピュアドリームプレゼンツ・ドリーム女子プロレス』という形でいろんな夢に挑戦してみる、JWPではちょっと団体としてはできなかった実験的な興行をいくつかやってみて、その中から新団体をどういうスタイルでやっていくか模索していきたいと思っています。ファンの人の投票で試合順が決まるとか、選手は開場時にはコスチュームを着て、お客さんが今何を求めているのか、対戦カードを並べて団体側が提示した試合順ではなくて、お客さんが今日は何を見に足を運んだのか? そういったこととかもやってみたいなと思ってるし…。今までJWPという看板を背負っているからこそ挑戦しにくかったこととか、色んなことをやってみたいですね。その中で8月11日にどんなスタイルになっているか決まっていると思います」
━━ファンの方にメッセージを。
「JWP女子プロレス、25年間本当にありがとうございました。私たち選手はまた新たに大きな夢を見るために前進していきます。これからも私たちについてきてください。本当に25年間ありがとうございました!」