【レポート】4月24日(日)板橋グリーンホール 17時半

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1ヶ月ぶりの板橋大会。久令愛は春日萌花と1年ぶりのシングル対決に挑み、旋回式のダイビング・ボディープレスからドラゴンスリーパーで絞め上げるなど善戦するも、ロープ際で久令愛の背後を取った春日が押さえ込んで3カウント。試合後は春日が差し出した手を久令愛が握り返して握手を交わす。


 第2試合はLeonと大空ちえによる半年ぶりのシングル戦。フライングショルダーの連打からフィッシャーマンズ・スープレックスを放つ大空は、足関節技を取るなどあらゆる方法で食らいついていくが、丸め込みをクラッチ・デ・ガオーで切り返したLeonが貫録のフォール勝ち。


 中森華子&米山香織と『WANTED☆ウォリアーズ』ライディーン鋼&谷もものタッグ対決は、ポーズの応酬から幕開け。谷が鋼の肩口からジャンプしてのファンタスティックフリップから谷が蒼魔刀、さらには八ツ橋で丸め込むがカウントは2。米山との連係からシャイニング・ウィザードを叩き込んだ中森はハイキックで追撃。最後は井上貴子が得意としていたオーロラスペスペシャル(※相手を自身の肩に乗せて後ろに倒れ込む変形のバックドロップ)を初公開して谷を仕留めた。



 セミファイナルはAKARIの持つPOP王座にディアナの梅咲遥が挑戦。昨年6月に同一カードでのタイトルマッチが行なわれているが、今回は王者・AKARIからの指名により再び相まみえることに。丸め込みの応酬から旋回式のダイビング・ボディープレスを放った梅咲は、向かい合わせでAKARIの足を取ると変形のアメジスト・クロスを決めて3カウントを奪取。AKARIの長期政権を打ち砕き、自身初のシングル王座を手中にした。


★セミファイナル後のマイク
 梅咲「梅咲遥、初シングルタイトル獲りましたーっ! そして指名してくれたAKARI選手、ありがとうございました。AKARI選手はこのベルトを7回も防衛してきて、7回も防衛できるなんて普通じゃないと思うので…。AKARIさんが今まで積み上げてきたこのベルトの価値を、このまま継続させながら、もっとこのベルトが梅咲遥だけしか似合わないような、そんなベルトにしていきたいと思っています! このPOPを巻いたってことはPURE-Jさんのチャンピオンになったということですけど…これからちょっと定期的に参戦させて頂いたら嬉しいなって思ってるんですけど…ずうずうしいんですけど、次の板橋大会っていつですか? (5月3日~5日と聞いて)4日は参戦できると思うんですけど、いいですか? このPOPは挑戦できる権利(※キャリア4年未満)が限られてると思うんです。なのでどんどんタイトルマッチをやっていきたいんですけど…5月4日、タイトルマッチでもいいですか?(ボリショイがOKして)やったーっ!! ちなみにこの中で、このPOPに5月4日に挑戦した人いますか?」
(大空が名乗りを上げてリングへ)
 大空「自分は野望があって、『CATCH THE WAVE』(WAVEのリーグ戦)にはそのベルトを巻いて挑みたいと思ってます。POPのチャンピオンになって参戦したいと思ってます。だからそのベルトを5月4日に獲ります!」
 梅咲「私と同じブロックですよね? このPOPのベルトは自分が巻いて出場するので、よろしくお願いします」
(梅咲が握手を求めて差し出した手を、大空がはたく)


 メインイベントはLeonの持つ無差別級王座への挑戦権を争うトーナメントの決勝戦で、鋼に勝利したKAZUKI、中森を破った優宇が激突。初対決の2人は激しい肉弾戦を繰り広げ、デビュー25周年に燃えるKAZUKIが意地を見せるも、コーナーからの最上段からのダイビング・ボディープレスで優宇の勝利に。マイクを持った優宇は、「勝ったぞーっ!! 負けたことある相手よりも初めて闘う人の怖さっていうのをすごい今日感じて…。でもここがゴールじゃないから。私はLeonの持つ無差別のベルトを獲った先に今年は自分の団体、イギリスのロンドンにある自分の団体『EVE』で防衛戦するんだよ。私がチャンピオンとして自分のホームに帰ります! 私のことナメないでおいてください」。Leonは「楽しみにしてるよ」と返答する。


 PURE-J選手によるカーテンコールでは、久令愛が「なんで私があのタイミングで“POPに挑戦する”って言わなかったか? 今じゃないんだよ! 誰にでもタイミングやチャンスがある。私のタイミングは今じゃない。キャリア4年未満という規定以内に、私は必ず自分のタイミングでチャンスを引き寄せてみせます。そしてチャンピオンになる。だから今じゃないんですよ」と力説。大空は「自分は今しかないんで。今がチャンスなんで。応援よろしくお願いします」。Leonは「5月4日の防衛戦の相手が決まりました。今日の試合を見ててもメチャメチャ楽しみだし、優宇とは初対戦になります。PURE-Jの絶対王者として、PURE-Jを女子プロ界NO.1の団体にするっていう夢があります。なので必ずベルトは防衛します」。谷は「今日はWANTEDが全員負けてしまってメチャメチャ悔しいです! この悔しさは5月3日のWANTEDのプロデュース興行で絶対晴らしたいと思いますので、応援よろしくお願いします!」。


 最後にKAZUKIは「私は毎年デビュー時期の5月に無差別級のベルトに挑戦すると言ってきましたが、25周年を迎える今年も残念ながら叶いませんでした。ですが、まだまだあきらめません。体が続く限り、同世代の皆さんの星となって輝いていけるように頑張りたいと思います」と話し、5・29浅草大会でのデビュー25周年記念試合に師匠であるジャガー横田の参戦を発表した。




以下、各選手のコメント

★梅咲遥
 「初シングルのベルト、巻くことができました! すごいホントに嬉しいです。今までシングルはいろんなベルトに挑戦してきたんですけど、ずっと獲れなくて。今回は王者のほうから逆指名という形だったんですけど、しっかりとスリー(カウント)AKARI選手から取れてホントに嬉しかったです(笑)。今年は『じゃじゃ馬』(※センダイガールズ主催、キャリア3年未満の選手によるトーナメント)も優勝して、タッグも他団体さんのベルトを巻いて、あとはシングルで結果を残すというのが目標だったんですけど、2022年はやばや…4月ですけど目標を達成することができたので。でも目標を達成してからがスタートだと思ってるので、これからこのベルトに挑戦権のあるすべての選手とどんどんタイトルマッチをやっていきたいなって思っています」
 ━━定期参戦をアピールしたが、PURE-Jについての印象は?
 「たまに参戦させて頂くんですけど、やっぱり若手の枠に組んで頂くことが多いので。もうこのPOPのチャンピオンになったからには、Leon選手とかKAZUKI選手とか強い選手と、どんどん試合してみたいなって思います」
 ━━大空との初防衛戦が決まったが。
 「シングル何回かやってタッグもやったことあるんですけど、自分負けたことがないので。今回も負けることはないと思ってるんですけど油断はできないので。しっかり踏みつぶして『CATCH THE WAVE』に出場したいなと思ってます!」


★Leon
 ━━5・4板橋での無差別級タイトルマッチの相手が優宇に決まったが。
 「優宇とはまったく対戦したことがなくて正真正銘・初対決になるんですけど、初対決でベルトを懸けて闘うことになったのも運命だと思うし、今日の試合を見ててもメチャメチャ楽しみになりましたね」
 ━━警戒する部分は?
 「やっぱりあのパワーですかね。だけど私にはスピードという武器もあるしパワーもあるので、きっちり防衛したいと思います。重量級の優宇に勝つことで無差別のベルトの強さを誇示できると思うんで、きっちり勝って防衛したいと思います」


★中森華子
 ━━フィニッシュのオーロラスペシャルについて。
 「実は(井上)貴子さんにずっとオンラインで動画を送り合いながら頂いて教わってて。技を使う許可は頂いてて“練習見てあげる”って言われてたんですけど、コロナの情勢なのでなかなか一緒に練習とかできなくて。でも、オンラインでいっぱいアドバイスを頂いたので。貴子さんがディスティニー・ハンマーを封印するっていうのを2~3日前にYouTubeチャンネルで発表されて“中森が受け継いでしっかりやっていけ”っていうので、その時にオーロラスペシャルも教わったので“今だ”と思って今日しっかり出すことができました」