毎年恒例のプラム麻里子さんの追悼大会が、今年は亀アリーナで開催。全選手による黙祷から、ボリショイが「プラムさんが亡くなって24年が経ちました。世代が変わってもプラムさんへの想いはみんな変わりません。プラムさんから学んだことを、これからずっとずっと伝えていきたいと思います」とあいさつして試合がスタート。
まずはJWP発祥ルールでの2試合で、ライディーン鋼と久令愛がオンリーギブアップルールで対峙。鋼が腕をロックする変形のアルゼンチン・バックブリーカーで勝利すると、続いてはKAZUKIと倉垣翼による2フォールカウントマッチ。サルタヒコ固めで押さえ込んだKAZUKIだが、体勢を入れ替えた倉垣が押さえ込んで2カウントを奪取。それぞれの選手がストレッチプラムを繰り出すなどプラムさんを偲んだ。
休憩時間にはボリショイがプラムさん存命当時について語り、「気軽に“欠場”って言葉を出せない時代だったので、プラムさんはずっと無理をしていたと思うんです。私はそばに居たのに危険だという認識がなくて“あ、調子悪いんだな、じゃあ私が頑張ろう”ぐらいしか考えられてなくて…。プラムさんが身を通して伝えてくれたこと。人間はそんなに強くない。コロナもそうですが、具合が悪い人はホントにかまわずしっかり休んで養生して、また頑張れる時に頑張ればいいと思っているので。絶対あせることはないし、必ずまた頑張れる日が来るので、PURE-Jはプラムさんから教わった教訓を、もっともっとプロレス界に広めてやっていきたいと思うので、皆さんこれからも温かい目で見守っていてください」と話す。8・9後楽園大会の後に声が枯れてしまい歌うことができないボリショイは、『雨のち晴れ』の曲に合わせてこの日は手話を披露した。
メインイベントのLeon&大空ちえvs中森華子&AKARIのタッグ対決では、コロナウイルス陽性による欠場からの復帰戦となる大空がブランクを感じさせないファイトを展開し。LeonがAKARIにバックスピンキックからスピアーを叩き込むと、最後はプラムさんも使用していたキャプチュードバスター(マリコスパイク)で3カウントを奪った。
カーテンコールでは久令愛が「私も脳の関係で欠場期間がありました。自分も身を以って経験したので他人事ではありません。今はこうして元気にやれています。これからもそういうことがないよう練習に努めてまいります」。中森は「プラムさんは動画でしか見たことがないんですけども華やかなコスチュームが印象的だったので、今日は華やかなコスチュームとガウンで闘いました」と話し、8・29板橋でのタッグ選手権試合について「15周年イヤーでベルトのない中森華子は絶対にありえない」と必勝を宣言。大空は「Leonさんのおかげで勝利することもできたのでいいスタートを切れたかなと思うんですが、まだ感覚をしっかりと取り戻せてないので、ここから取り返していきたいと思います」とコメント。Leonは「今日の試合、プラムさんが得意とされていたキャプチュードバスターで勝利しました。プラムさんはこれからもずっと私たちのことを天国から見守ってくださっていると思うので、プラムさんの想いを胸に、プラムさんが誇れるPURE-Jにしていきたいと思います」と誓った。