【レポート】8月9日(月・祝)後楽園ホール 11時半

Pocket

PURE-Jの旗揚げ4周年記念大会。オープニングでは団体代表のコマンドボリショイがヌンチャクのパフォーマンスを披露し、「今日はPURE-J4周年大会にお越しくださり本当にありがとうございます! 皆様のおかげでなんとか4周年を迎えることができました。そして今日は5年目のスタートとなる大会になります。PURE-Jの試合が皆さんにたくさんのパワーと楽しい時間をお与えできるように選手一同、全力で頑張っていきたいと思います」とあいさつ。

 第1試合は大空ちえのコロナウイルス陽性による欠場のため、久令愛と桜花由美と2度目のシングル対決が実現。ビッグブーツに足関節技を織り交ぜて攻め込んでいく久令愛だったが、最後は桜花の一撃に沈んだ。

 AKARIは7月の亀アリーナマッチで不覚を取った柳川澄樺を相手にPOP王座の防衛戦。柔軟さを生かしたファイトを身上とする柳川はバックスピンキックからコンテンポラリーキックを叩き込むも、AKARIが丸藤ラリアットからダイアモンドボムにつないで借りを返すことに成功する。

 第3試合は『WATED☆ウォリアーズ』とOZアカデミーの『Mission K4』によるユニット対決。互いにポーズを決めてのアピールから徐々に激しい攻防になっていくが、鋼とAKINOがやり合っているところで時間切れのゴングが打ち鳴らされる。マイクを持ったAKINOは「もっと見たかっただろ? 15分こんなに短かったっけ? ちょっと遊びすぎたよな。でもさぁ、WANTED☆ウォリアーズ? 楽しいじゃないの? 今度は15分といわず時間無制限でやろうや」と再戦を訴えた。

 7月にデビュー15周年を迎えた中森華子は新人時代に同門だった佐藤綾子とのタッグで、同期の真琴&野崎渚と激突。佐藤がジャンピングニーで野崎を分断すると、中森がシャイニング・フラワーから鎮魂歌ドライバーにつないで真琴を仕留めた。マイクを持った中森は、「私は先日15周年を迎えました。日頃応援してくださっている皆さんのおかげだと思っています。そして、今日対戦した真琴・野崎という同期の存在がすごい大きかったからです。そして佐藤さんの存在もすごい大きかったです。ありがとうございます。今日は勝ったけど、まだまだやっていきたい3選手です。今日は記念の大会で闘ってくれてありがとうございました」と感謝を述べる。

 メインイベントはPURE-J無差別級王者・Leonが同期のライバル・米山香織を迎え撃つタイトルマッチ。互いの手の内を知り尽くしているだけに、より深化した攻防で会場を沸かせる両者だが、キャプチュードバスターからスピアーを叩き込んだLeonがエアレイド・クラッシュで3カウントを奪取。3月にベルトを奪われたことへのリベンジを果たしたLeonは、「ヨネ! 相変わらずだな。でもやっぱりオマエは私にとって最高の、そして永遠のライバルだ!! オマエがゴキゲンを突き通すなら、私はこれからもクソマジメを突き通す! またリングで闘える日を楽しみにしてるよ」とマイク。悔しさいっぱいの米山は「今日はこれぐらいで勘弁しといてやるからな!」と言い放った。

 続いて桜花がLeonに対し、「ベルト防衛おめでとうございます。今日は私の20周年記念試合のゲリラオファーにやってまいりました! Leonさん! 私の20周年記念大会でそのベルトに挑戦させてください。Leonさんとはホントに今まであまり接点がなかったんですけれども、私がアストレス時代、19年前のアストレス卒業試合の時にあなたの持つジュニアのベルトに挑戦したの覚えてます? 私、アストレスという2年間のプロレス修行をやってたんですけど、あの試合で私はプロレスを続けるか辞めるかを選択できたんです。あの試合で私は負けました。とても悔しかったんです。やっぱりベルトっていうプロレス界の歴史に残りたい。そう思ってあの試合が終わった後に、プロレスを続けるっていう選択をしました。…で、20年やってます(会場から拍手)。あの日、あの試合でベルトが獲れなかったから、私はずっとプロレスを続けています。なので8月22日の後楽園大会の私の20年という節目の大会で、そのベルトに挑戦させてください!」とアピールし、Leonは「これだけ熱い想いを言われたら断るわけにはいかないよね!? オマエの挑戦、受けてやるよ!」と快諾。会場のファンに「皆さん応援ありがとうございました! このベルト、PURE-Jはもちろん他団体にも広めていきたいと思ってたんで、WAVEのリングでPURE-JのLeonをきっちりアピールして、必ずベルトを防衛しますんで応援よろしくお願いします! このベルトをもっともっと光り輝かせていきますので、楽しみにしていてください」と宣言する。

 全選手がリングに上がり、Leonは「皆様のおかげでPURE-J無事に4周年を迎えることができました! 5年目のPURE-Jはここにいる選手が1人1人がもっともっとパワーアップして、女子プロ界ナンバー1の団体にしていきますので、皆さんついて来てください!」と話し、「明日からも頑張っていこうJ」で締めた。

以下、各選手のコメント

★Leon
 「初防衛戦の相手は永遠のライバルである米山だったんですけれども、前回3月の板橋で当時自分がこのベルトを巻いてて獲られてしまって、そこから欠場になってしまってホントに悔しい思いをしてきたんですけれども。鋼からベルトを獲ってチャンピオンに返り咲いて、やっぱり1番にベルトを防衛したい相手は米山だったんで。その米山から勝ててホントに嬉しいし、これからの防衛ロードを進めていきたいと思います」
 ━━試合後は桜花由美から挑戦アピールがあったが。
 「ビックリしましたね。桜花選手が今もプロレスを続けてる理由の1つに私との試合があるって、あんなに熱い想いで言われたんで…。私も嬉しかったし、このベルトを欲しいと言ってくれている桜花とだからこそ、すごい闘いができると思うし楽しみです」
 ━━PURE-J4周年について。
 「今までいろいろあったんですけれども、まだまだこれから新しい未来を作っていかなきゃいけないと思うんで。私がチャンピオンとしてみんなを引っ張って、女子プロ界一の団体にしていきたいと思います!」

★米山香織
 「う~……無念じゃ。いや、でもLeonとはプロレス辞めるまでずっと闘っていくんだと思いました。(ジタバタしながら)私がベルト獲ったほうがゴキゲンになったのに~っ!!」

★中森華子&佐藤綾子
 中森「今年1年は自分の15周年イヤーということで、ゆかりのある選手だったり、やりたい選手と。今日は特別に番外編ということで佐藤さんと組んで勝利して終わることができて、本当に良かったと思っています。佐藤さんは練習生の頃からずっといろいろ教わった先輩で、今は違う道を辿ってますけどベルトを懸けて闘ったりしてて、今でも変わらず尊敬する先輩なので、今日組めて良かったです。対戦相手の野崎と真琴も今年15周年イヤーなので、本当にスペシャルなカードを制して終えることができて安心しました」
 佐藤「私、休んでたんでキャリアを見たらハナのほうが上だと思うんですけど、闘っても思い切りいけるし組めば心強いしね。すごい楽しかったです。15周年の仲間たちも見た目もカッコイイしね、背も高いし、いっぱいそろってるなと思って。なんか、うらやましい世代です」

★真琴&野崎渚
 野崎「先月、ディスカバー・ニューヒロインっていう大事なタッグトーナメントだったんですが、新型コロナウイルスに感染して残念ながら欠場という形になってしまったんで…。今日呼んでくださって感謝でいっぱいですね。しかも華ちゃんの15周年の記念試合の番外編として、この試合が選ばれたのはすごく光栄です。楽しかった!」
 真琴「…楽しかったですか? 私、負けちゃった」
 野崎「2回目かな? 組んだりするの。息、合わせようとさ、コンビ技とかいろいろ考えてたけど、気づけば誤爆あったね」
 真琴「そうですよ! 目の前が真っ暗になって…」
 野崎「“どっちが悪いか?”っていったらお互い様じゃない?」
 真琴「そうですよね。どっちもどっち」
 野崎「またね、組もう! 信頼大事!」
 真琴「お願いします。同期ですから」
 野崎「そう同期。2006年デビューの子ってホントに多くて。引退とかフェードアウトの子とかいたりしますが、いま残ってる同期、すごいやっぱ存在は大きいので。“もっと試合したいな”って私は思います。ウチの団体はフリーが上がれなくて…」
 真琴「ダメですか? 野崎さんの力で…」
 野崎「頑張るよ! 私あきらめてないから。実現できるように社長に言うよ(笑)」
 真琴「祈っております」

★WANTED☆ウォリアーズ
 KAZUKI「MK4さん、それぞれ個人個人では対戦したことあるんですけど、チームで対戦するのは初めてで。3人のチームというのを意識して闘ったんですけど15分じゃ短かったです。MK4の方々も言ってくださった通り、もし次回対戦する機会があれば決着をつけたいなと思いました」
 鋼「楽しかったです、メチャクチャ。向こうは初めてユニットで出てきたと思うんですよ。これはホントに続けていったほうがいいと思うし、私も加藤さんとAKINOさんと当たれてメチャクチャパワーがみなぎってきてるので。これではまだ全然、終わりじゃないので。あの2人をつぶすつもりで私はいきます」
 谷「私はWANTEDに加入させて頂いてから、6人タッグマッチで今まで1度も負けたことがなくて。WANTED☆ウォリアーズは最強のユニットだと私は思ってたんですけど、今回初めてドローだということがものすごく悔しかったですし。シングルともタッグとも違う6人タッグマッチのおもしろさっていうのを、今日の試合で改めて感じたので。また必ずMK4のお三方と闘いたいし、勝ちたいなと思いました」
 鋼「WANTEDが強いということを証明したいと思うし、結束力があるっていうのを…」
 KAZUKI「でも向こうは20年以上の選手が2人いるからね(笑)」
 鋼「関係ないです! リングに上がれば先輩・後輩もないので」
 KAZUKI「たのもしい!(笑)」
 谷「翔さんはアクトレスガールズの先輩でタッグでも勝ちたい相手ですし、ユニットでも勝ちたいなと思いました」
 鋼「結束力と絆とチームワークはこっちのほうが上なので。どこにも負けません! このまま突っ走っていきます」
 谷「もっと頑張ります!」

★Mission K4
 AKINO「OZのユニットですけど、他団体さんに出ることって今まであんまりなかったので。初めてですかね?」
 加藤「そうだよね」
 AKINO「グループで出させてもらえたのはすごく嬉しかったです。対戦相手楽しかったよね?」
 加藤「WANTED☆ウォリアーズは初遭遇だったので。なんかデカイし、細いピンク色のわけわかんないのもいるし、おもしろかったですね」
 AKINO「ちょっとコスチュームの色がかぶってたよね?」
 加藤「ホントだよ!」
 AKINO「ちょっと遊び過ぎたんで、次回やる時はきっちりカタをつけたいと思います。楽しかったんで“もう1回ぐらいやってあげてもいいかな~?”って感じです」
 関口「自分もやられっぱなしだったんで、今日は。もっとやり返したいです。谷ももは自団体ですけど1年ぶり以上の試合だったので。すごい楽しかったですけど、絶対、次やる時は勝ちましょう」
 AKINO「そうだね」
 加藤「もちろん!」

★AKARI
 「メッチャおもしろかったです。前に見た試合でシングルやりたいと思ってて、彼女はすごい強い。柳川さんの応援もみんなよろしくお願いします(笑)」
 ━━髪が半分黒くなったが。
 「赤髪に8年してたんですけど、ちょっと戻って黒(笑)。コスチュームも本当は1年前に変える予定だったんですけど、コロナだったので今になりました」
 ━━次に闘いたい相手は?
 「センダイガールズ、ディアナ、JUST TAP OUT(を相手に防衛してきて)…次はアイスリボン。誰でも大丈夫です」

★柳川澄樺
 「メチャクチャ悔しいです。デビュー9ヶ月にしてつかんだタイトル戦で、絶対このチャンスをつかみ取りたかったんですけど、AKARI選手はメチャクチャ強かったです。スピード感もあるしテクニックもあるし関節技のバリエーションも多くて、いろいろ対策を練ってきたつもりだったんですけど、まだまだでしたね。せっかくJUST TAP OUTと柳川澄樺という名前をたくさんの方に知ってもらうチャンスだったんですけど…JUST TAP OUTにベルトを持ち帰りたかったです。全然あきらめてないので、もっともっと実力積んで次は必ずベルトを獲れるように。また自分でチャンスをつかんで、この場に戻ってきたいと思います」

★久令愛
 ━━2回目のシングルマッチだったが。
 「前は桜花さんのビッグブーツ受けるのに必死で、返すのに必死で、その時のことは正直覚えてないんですよ、“コテンパン”ってことだけしか。今回は自分もビッグブーツを使うようになって、同じ技で闘えたこと…まだまだ強さは劣るけど闘えたことが幸せだったし、本来は(大空)ちえといやる予定だったけど、これもまた1つチャンスだと思ってるので。後楽園の1本目で桜花さんという大先輩とシングルできたことを、すごい嬉しく思います」
 ━━デビュー2周年を迎えて。
 「ホントあっという間でした。半年間欠場があったぶん、やっぱりほかの同期や後輩にすごいコンプレックスがあったけど、今日の試合であんだけ顔を蹴り合ったら、ちょっとある意味ふっ切れましたね(笑)。今までは先輩から受け継いだコスチュームを着させて頂いてたんですけど、応援して頂いてる方のご厚意でコスチュームを作れることになって。2周年という記念もあったし、PURE-Jのレインボーもあって、もうとにかく色をゴチャゴチャにしたんですよ。コスチュームも楽しみにしてもらえたらなって思います」

★桜花由美
 「久令愛選手はケガして長期欠場してたんですけど、今月2周年を迎えるということでおめでとうございます。私も20周年だったんで、お互い周年同士ビッグブーツでお祝いしたんですが、ちゃんと気持ちは伝わったでしょうか? 久令愛選手のビッグブーツ、気持ちが伝わってきましたので、また対戦したい選手だなと思いました」