【レポート】12月15日(日) 後楽園ホール 11時半

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12月15日(日)後楽園ホール 11時半
「PURE-J CLIMAX 2024」
観衆587人

PURE-Jの2024年最後のビッグマッチ。
入場式では選手を代表してAKARIと久令愛がマイクを持ち、

久令愛が
「皆さん、こんにちは~っ!
私たちクレアカリも今回初めて後楽園という大舞台でタッグベルトに挑戦します。
出場選手の皆さん、全力で闘いますので最後まで熱い熱い応援のほどよろしくお願いします!」

AKARIは
「今日けっこうチリ人来てるから」とスペイン語であいさつし、Jのポーズで大会の幕を開ける。

1、First showdown シングルマッチ 15分1本勝負
●ジェンヌ(8分31秒、ブレーンバスターホールド)NØRI◯

オープニングマッチでは8月の後楽園でデビューしたジェンヌが4ヶ月ぶりの聖地登場を果たし、
LLPW-XのNØRIとシングル対決。
グラウンドでNØRIと渡り合う場面も見せたジェンヌは長身を生かしてのブレイジングチョップへ。
しかしキックの連打で形勢を入れ替えたNØRIは、
エアースーリヤ(※横回転を加えてからのジャンピングハイキック)を一閃。
当たりが浅いとみるや、すかさずブレーンバスターホールドを放ち勝利を上げてみせた。




2、焼肉ともんじゃイチタスイチプレゼンツ
The Battle of Dreams シングルマッチ 15分1本勝負
●大空ちえ(9分12秒、エビ固め)桃野美桜◯
※ロールスルークラッチを切り返して

大空ちえは数年ぶりの参戦となるマーベラスの桃野美桜と対峙。
スピードも技のキレもすべて上回る桃野を相手に持てる技をぶつけていく大空は、
丸め込みの応酬からロールスルークラッチへ。
しかしさらに回転させて体勢を入れ替えた桃野が3カウントを奪取。
桃野が握手を求めて手を差し出すと、大空も握り返した。



3、(株)イーキューブ&カラオケ愛夢プレゼンツ
Battle Reunion 6人タッグマッチ 20分1本勝負
KAZUKI&谷もも●&チェリー(10分12秒、体固め)
SAKI◯&川畑梨瑚&向後桃
※ランニング・ブレンバスター

第3試合は『WANTED☆ウォリアーズ』KAZUKI&谷もも&チェリーが、
元アクトレスガールズのSAKI&川畑梨瑚&向後桃と6人タッグマッチで激突。
スターダムの選手がPURE-Jのリングに上がるのはこれが初めてとなる。
両軍とも連係攻撃を多用しながら試合を進めると、KAZUKIが向後を捕らえるも、谷がKAZUKIにタッチを要求。
かつてタッグパートナーだった谷と向後が、現在の自分をぶつけ合う。
大技を立て続けに食らった谷をSAKIがランニング・ブレーンバスターで仕留めて決着。
試合後、谷と向後はリング中央で抱き合って握手を交わす。








4、Bar SAMIDAREプレゼンツ The best rival タッグマッチ 20分1本勝負
◯中森華子&小林香萌(8分50秒、片エビ固め)佐藤綾子●&春日萌花
※シャイニングフラワー

第4試合は名字が同じ“小林タッグ”こと中森華子&小林香萌と、佐藤綾子&春日萌花のタッグ対決。
ともにディアナのW.W.W.Dタッグのベルトを保持する中森と佐藤が先発から激しく火花を散らし、
小林はセントーンの連発、春日はフットスタンプの連打と持ち味を発揮。
再び中森と佐藤が向き合うと、
走り込んできた佐藤にカウンターのシャイニング・フラワーを叩き込んだ中森が勝利し、ライバル対決を制してみせた。






休憩時間明けに“覆面社長”コマンドボリショイがリングに上がりヌンチャクの演武。

「PURE-J後楽園大会にお越しくださり、本当にありがとうございます。
最近、外国人の方がPURE-Jを見に来てくれるようになりました。
海外から“プロレスを学びたい”という方が増えてきたんですね。
来年はPURE-Jも外国人の選手を育てたり
前向きになっていきたいなと思ってるので、皆さん楽しみにしていてください」とあいさつ。

5、鳥越アズーリFMプレゼンツ デイリースポーツ認定女子タッグ選手権 30分1本勝負
[王者組]●Leon&高瀬みゆき(15分23秒、チョココロネ)AKARI◯&久令愛[挑戦者組]
※第35代王者が6度目の防衛に失敗。
久令愛&AKARI組が第36代王者となる。

セミファイナルは『RED SOUL』Leon&高瀬みゆきの持つデイリースポーツ認定女子タッグ王座に、
『クレアカリ』AKARI&久令愛が挑戦するタイトルマッチ。
デビュー5周年イヤーのうちにタッグ王座獲得を掲げていたクレアカリは、3回目の挑戦にしてラストチャンス。
連係攻撃を繰り出しながら攻め込んでいくもなかなか攻略できず、
高瀬のカミカゼからLeonがマッド・スプラッシュを決めてAKARIを追い込むも、カウント2でキックアウト。
AKARIへの追撃で試合を決めにかかるLeonだったが、
久令愛がカウンターの撃ち回し蹴りを炸裂させると、AKARIがチョココロネで丸め込んで電光石火のフォール勝ちに感極まった。








マイクを持ったAKARIは
「やったぞ!クレアカリ、チャンピオンになりました!
私たちの目標、ずっと“絶対今年ベルト獲る”。一緒に久令愛とできてホントに嬉しい!
このベルトはクレアカリの新しいヒストリー、今日始まります!
これからも皆さん応援よろしくお願いします!あとは鋼さん、絶対ベルト獲って!!」と次に登場する鋼にエール。

久令愛は「これからもクレアカリを愛してください! ありがとうございました!!」と叫んだ。

6、(株)イーキューブ&カラオケ愛夢プレゼンツ PURE-J認定無差別級選手権 30分1本勝負
[王者]●世羅りさ(13分56秒、体固め)ライディーン鋼◯[挑戦者]
※100kgムーンサルトプレス
※第14代王者が5度目の防衛に失敗。
ライディーン鋼が第15代王者となる。

メインイベントは『プロミネンス』世羅りさの保持する無差別級シングル王座にライディーン鋼が挑戦。
8月に中森からベルトを奪った世羅は久令愛、大空、Leonを連破して鋼を挑戦者に指名。
キャリア12年の同期対決が後楽園のメインイベントで実現する運びとなった。
早くからメインイベンターとして活躍している世羅に対し、鋼は後楽園のメインにこの日が初登場。
世羅にはシングルでまだ勝ったことがなく、
実績面で大きく水をあけられている鋼にとっては千載一遇のチャンスとなった。


しかし試合が始まると、世羅のセコンドについた夏実もち&柊くるみが介入。
世羅もレフェリーのブラインドを突いて竹刀を振り回し、
パイプイスでの一撃に鋼は額を割って流血に追い込まれてしまう。
コーナーからのダイブを狙う鋼に、くるみが雪崩式のブレーンバスターを放つと、
見るに見かねたKAZUKIと谷がリングに上がりくるみを撃退。
鋼がラリアット、バックドロップ、100kgムーンサルトプレスとたたみかけて世羅の牙城を打ち砕いてみせた。




PURE-Jの至宝を取り戻した鋼は最初の挑戦者としてくるみを指名すると、
PURE-Jとプロミネンスがまたしても対峙。
最後はPURE-Jの所属選手が横一列に並んでのJのポーズで大会を締めた。

★メインイベント後のマイク


「おいおいおい!プロミネンス!!なに試合荒してんだよ、ふざけんじゃねぇぞ。
オマエら絶対許さないからな。来年の開幕戦…くるみ、オマエを指名してやるよ」

くるみ「(リングに上がって)やってやるよ! 開幕戦いつ?」

KAZUKI
「開幕戦は1月12日、大田区産業プラザPiO!
その前に12月22日もオマエら呼んであるから、空けとけよ?」

くるみ「空けといてやるよ!!」
(プロミネンスが引き上げると、客席に向かって)


「鋼の時代がやってきたぞ~っ!!もっともっと暴れ回って、
もっともっと強くなって、もっともっとこのベルトの価値を上げていきたいと思います!!」

以下、各選手のコメント

★ライディーン鋼

「(キャリア)12年にしてやっと大舞台でベルトを獲ることができました!
嬉しいです。ずっと私が夢見てた光景が今日見れたこと、
そして世羅に勝てたこと…ホントに嬉しいです!
でもまだまだ、チャンピオンになったからって、
まだまだだと私は思うので。もっともっと強いプロレスラーになっていきたいと思います」

━━荒れ模様の試合となったが。
「プロミネンスは絶対許さない。なんで試合であんなことするかな。
PURE-Jのリングであんなことされて、ホントに腹立つ!
開幕戦でくるみを絶対に倒すんで、皆さんその日も来てください」

━━くるみの印象は?
「アイスリボンにいた時しか当たったことがないし、
シングルたぶんやったことがないんですよ。
でも、どういう選手かもわかってるし、まぁプロミネンスっていうことは
ちゃんと(した試合は)できないだろうなって思うんで。全部つぶしていきたいと思います。絶対負けない」

━━チャンピオンとしてPURE-Jをどのように引っ張っていく?
「もう鋼ワールドにしていきます。
前回(の戴冠)は板橋で米山(香織)選手から獲らせて頂いたんですけど、
自分は3年目ぐらいの時からずっと夢があって、ノートに書いてたんですね。
“ジュニアのベルト、タッグのベルト、そして無差別のベルト”。
今日、後楽園の大きい舞台でベルトを獲る。
多くの人に見てもらいたい気持ちがあったから。
12年の集大成を全部出し切ったかなと思います。世羅に勝ててホントに嬉しいです」

★AKARI&久令愛

久令愛
「PURE-Jという場所でデビューしてから6年目なんですが、
5周年を迎えた2024年中にベルトを必ず巻こうという目標を…
ホントに大変だった。苦しかったけど達成できて、まずはそれがホントに嬉しいです」

AKARI
「目標が今日(達成)できた。
あとLeonさん勝ったのがヤバイんだけど。
今日勝ってチャンピオンになったけど、クレアカリはもっとできる。だからこれからもっと強くなります」

━━これからの目標は?
久令愛
「そうですね、今までRED SOULさんたちが築いてきた防衛ロードとは、
私たちはまったく変わってくるとは思います。
私たちの中でタッグチャンピオンになったら“こういうふうにやっていきたい”とか、
どういう相手と闘っていきたいかっていうのを…
まだ伏せてはおきますけども何人かいます。
たぶん、その人たちと対戦しはじめることで、またPURE-Jが変わってくると思うので。
今までにない私たちクレアカリだからできるPURE-Jの流れ、熱さ、激しさを確立できたらなと思ってますね」

━━フィニッシュは鮮やかだったが作戦だった?
久令愛
「なんでしょうね。とりあえず高瀬さんに押さえられてて、AKARIの声が聞こえたので。
ああするのが1番良かったと思ったから、撃ち回し蹴りを出したんですよ。
AKARIに任せてたので、あとはAKARIを信じていれば大丈夫って思ってたので。
正直、作戦はいっぱい考えてはいたんですけど、
通用する相手じゃないのはわかってたんで。あれは偶然の産物っていうか…」

━━お互いはどういう存在?
久令愛
「私は自分の人生の中で初めてできた理解者。
それが日本人じゃないとは思わなかったけど(笑)
ホントにこの子ほど、この屈折した私を理解して
試合でも上手く消化してくれる子はいないと思うので。
彼女以外、このベルトを巻くのは考えられなかったです」

AKARI
「私、ベルトは久令愛とだけ“絶対獲れる”みたいな感じかな。
今日はホントに嬉しい。友達だけじゃない、ちょっと家族みたいだから」

久令愛「相思相愛がゆえですかね(笑)」