7月30日(日)愛知・名古屋ダイアモンドホール 13時
「ドリーム女子プロレス」
PURE-J旗揚げまでの期間、実験的興行として行なわれてきた『ドリーム女子プロレス』の最後を飾るのは年に1度の名古屋大会。
第1試合では愛知出身の宮崎有妃がスクールボーイから外道クラッチにつないでKAZUKIにフォール勝ち。
ライディーン鋼は昨年はタッグマッチで対戦している男盛と今回は一騎打ち。顔に股間を押しつけられるような形で3カウントを喫してしまう。
勝愛実&中野たむの『バイオレットウィズ』は藤田あかね&アレックス・リーと対戦。連係攻撃が乱れる場面がありながらも、たむがアレックスと藤田にバックスピンキックを連続で放つと、勝がダイビングエルボーでアレックスを下し、前週の板橋大会での借りを返した。マイクを持った勝は、「勝愛実と中野たむ、『バイオレットウィズ』というタッグを組んでいます。今日は名古屋初上陸…こうして勝ちで終われたこと、ホントに嬉しいです。これからももちろん継続していくよね?」。たむは「いろいろと、いつも愛実さんには迷惑かけちゃうんですけど、こうしてバイオレットウィズで闘えたことがホントに嬉しいです!」と笑顔を見せた。
セミファイナルは藤ヶ崎矢子の持つPOP王座に、安納サオリが4ヶ月ぶり2度目の挑戦。シリアスなファイトで前回以上に厳しい腰攻めを見せる矢子だったが、安納も維持を見せ延髄斬りから初公開のドラゴン・スープレックスへ。形で崩れてフォールを奪えなかったが、続いてバックを取ると持ち上げてから1度静止して後方へ投げるジャーマンで3カウントを奪取。キャリアで上回る矢子から金星をあげるとともに、アクトレスガールズに初めてのチャンピオンベルトをもたらした。安納は矢子に対し「この歴史あるベルトに自分の名を刻めて…すごく嬉しいです。これからは絶対にこのベルトに恥じないような選手になります。今日はホントにありがとうございました」と深く頭を下げ、会場から拍手が沸き起こった。
メインイベントではコマンドボリショイ&Leonが中森華子&水波綾の異色タッグと対戦。一進一退の攻防から水波のラリアットが中森に誤爆すると、ボリショイがピコニー・スマッシュで好アシスト。Leonがキャプチュードバスターで中森にとどめを刺し、タッグ王者が貫録を示した。マイクを持ったLeonは「名古屋の皆さんの熱い応援のおかげで勝つことができました! 私とボリショイさんのタッグ『プレイエル』、もっともっと進化させていくぞ!」とアピール。続いてボリショイが「1年に1回なんですけど、名古屋に来れるのすっごい嬉しいです! 今日で『ドリーム女子プロレス』という名前での大会は終わりとなってしまいます。PURE-J女子プロレスに向けての貴重な準備期間となりました。来年、ここに来る時はPURE-J女子プロレスとして元気よく凱旋したいと思っています。その時はまたここでお会いできることを楽しみにしています」とあいさつし、最後は所属7選手による「夢を!」、「見させて!」、「夢を!」、「叶えよう!」のかけ声で締めた。
『ドリーム女子プロレス』
◆7月30日(日)愛知・名古屋市クラブダイアモンドホール(13:00)
観衆204人
▼ドリームシングルマッチ・20分1本勝負
○宮崎有妃(12分38秒/外道クラッチ)KAZUKI●
▼ライディーン鋼の超ヘビー級ロード・20分1本勝負
○男盛(6分35秒/いろいろあって…→体固め)ライディーン鋼●
▼ドリームタッグマッチ・20分1本勝負
○勝愛実&中野たむ(16分14秒/ダイビング・エルボードロップ→エビ固め)藤田あかね&アレックス・リー●
▼POP選手権試合・30分1本勝負
○安納サオリ(10分58秒/二段式ジャーマン・スープレックス・ホールド)藤ヶ崎矢子●
※藤ヶ崎が4度目の防衛に失敗、安納が第22代王者となる。
▼スペシャルタッグマッチ・30分1本勝負
コマンドボリショイ&○Leon(16分31秒/キャプチュードバスター→片エビ固め)中森華子●&水波綾
以下、各選手のコメント
★バイオレットウィズ
勝「久しぶりに組めたのはすごく嬉しいことなんですけども、まだまだタッグとして…やっぱり1ヶ月空いてしまったせいなのか、呼吸が合わなかったところが何ヶ所か見えたのかな? っていうのがあったので。やっぱり正式なタッグとして、いつ何時、どういう状況でも2人の技を正確に決めれるように。もっともっとタッグとして、課題が山積みなので…これからはお互い時間作ってタッグ練習とかできたらいいなって思います」
たむ「ホントにいろいろと問題児と言われて…問題を起こしてしまって愛実さんにも迷惑かけてしまったりとかして、でもこうしてバイオレットウィズで闘えたことがホントに私は嬉しかったんですけど、愛実さんの言ってる通りもっともっと2人で練習したいと思ったし、もっともっとできるなって。やっぱり私がまだ足を引っ張ってるから。もっともっと上の試合をしたいなって、反省はいっぱいあります! これからの未来に向けてもっと頑張っていこうって思いました!」
━━タッグとしての目標は?
勝「やっぱり女子プロレス界、数多くのタッグチームがあります。そこのタッグ戦線に食い込んでいくっていうのが1つの目標でもあるし、その中でも上を目指していって、女子プロレス界のタッグチームっていったらバイオレットウィズって言われるような、そんなタッグチームを目指していきたいです」
たむ「ベルト欲しい!!」
勝「ベルト獲ろう! 積極的に前に前に…」
たむ「アグレッシブに! アバンギャルドに…食い込んでいきたいと思います。名古屋の皆さんありがとう。そして東京、待ってろよ!(笑)」
勝「待ってろ!!(笑)」
★安納サオリ
「やはりベルトを背負ってる彼女(矢子)の重さは変わらないですし、さらに今日また久々に感じることができたので。それを感じて、すごく燃えるものが自分の中にあって…矢子さんは強いですけれども、私もベルトを巻きたい気持ちはすごい強かったんで、ホントに今日に懸けてて」
━━新技も公開したが。
「“どうしたらこのベルトを獲れるかな?”って考えてた時に今の自分の持ってる技だけじゃダメだっていうこともわかりましたし、成長するためにもいいきっかけになったなって思ってて…。練習してきた技で矢子さんからスリー取れたことはホントに嬉しかったです」
━━ベルトの感触は?
「重いですね! なんかホントに“いろんな人の魂入ってるんじゃないかな?”ってぐらい重たくて。腰をやられてたのでメッチャ腰痛かったんですけど、腰が砕けちゃうんじゃないかなってぐらい重たさを感じられました」
━━アクトレスガールズにベルトが来たが?
「ですね。でもこれも目標だったんですよ、私がアクトレスガールズ内で1番にベルトを巻くっていうのが」
━━POPのベルトについて。
「初代が風香さんということで…風香さんにもすごいお世話になってましたし、そこに対して憧れもすごいありますし、そのほかにもたくさんのすばらしい先輩たちがいらっしゃるので。私は私らしく安納サオリしか出せないプロレスラー像をこれから貫いていきたいなと思っております。夢にまで見た…目標だったベルトだったので、さっきも言いましたけど、このベルトに恥じない選手にこれからなっていきます」
★藤ヶ崎矢子
「サオリの勢いに今日は油断しすぎたなって。でもベルトはなくなったけど、そこで挫(くじ)けちゃいけないし、先に進まないといけない。サオリには防衛し続けてもらいたいなと思ってるし、ジャーマンとか新しい技も増えてて一生懸命練習したんだろうなと思ったし、それを返せなかった私もまだまだだと思う。次に対戦する機会があれば容赦しない。いつでも対戦したいと思ってます」
▼オープニングアクトはミュージックジャムでもおなじみの『ザ・ビールズ』(佐倉沙菜&フミ田口)。休憩時間には故・ハヤブサさんの歌を披露した。
▼試合後は毎年恒例となっているスポルディーバアリーナでの出張道場マッチ。水着姿となった勝&鋼vs中森&矢子のタッグマッチは、鋼が掟破りのヤコリーヌクラッチで矢子に勝利。