【レポート】11月4日(月・祝)大阪・淀川区民センター 13時

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11月4日(月・祝)大阪・淀川区民センター 13時
「PURE-SLAMシリーズvol.8」
 PURE-Jとしては7ヶ月ぶりとなる大阪大会。入場式では選手を代表して中森華子が「前回(10月)の大阪大会は台風の影響で6選手が欠場になってしまいまして、大変ご心配とご迷惑をおかけして本当に申し訳ありませんでした。でも、今日はその時試合できなかった悔しさを大爆発させて、熱い闘いをしたいと思います」とあいさつ。
 KAZUKIと谷ももの2度目のシングル対決は、KAZUKIの「オー!」をことごとく阻止した谷が「ももざんまい!」を先に決めるなど奮闘。しかしキャリアに勝るKAZUKIがヒザ攻撃の連発から、最後はコーナー最上段からのニードロップでとどめを刺す。
 PURE-Jの新鋭・AKARI&久令愛はタッグ王者の春日萌花&真琴を相手にチャレンジマッチ。2人で立て続けに春日の腕を狙いに行くとミサイルキックを交互に放っていくが、春日が久令愛にダイビング・フットスタンプ。真琴がスピアーでAKARIを分断すると、春日がダメ押しの一撃を突き刺した。
 ライディーン鋼はドレイク森松との一騎打ち。ラフファイトを自在にあやつる森松に起死回生のムーンサルトプレスを放つ鋼だが自爆に。森松がみちのくドライバーⅡで試合を決めると、試合後は鋼の健闘を称えた。
  セミファイナルは『RED SOUL』Leon&高瀬みゆきと、『愛卍』勝愛実&マリ卍のタッグチーム対決。高瀬のカミカゼからLeonがマッド・スプラッシュで勝を追い込むと、マリ卍のストレッチプラムに捕まる高瀬をLeonが救出。最後は高瀬がダイビング・ギロチンでマリを仕留めた。
 メインイベントは中森華子の持つ無差別級王座に山下りなが挑戦。ディスティニー・ハンマーからキックの連打でラッシュをかける中森に対し、胴絞めスリーパーで中森の動きを止める山下はラリアットを連発。しかしスプラッシュ・マウンテンは決めることができず、中森がバズソーキックから鎮魂歌ドライバーにつないで3カウントを奪った。マイクを持った中森は次期挑戦者に春日萌花を指名。年内最終戦となる12・29浅草花劇場で、PURE-Jの中心の座を懸けての一騎打ちが決定した。
★メインイベント後のマイク
 中森「防衛したぞーっ!! 山下、一言だけオマエに言いたいことがある。今日、デビュー記念日おめでと~っ!! 6周年、私のキャリアの半分にも満たないよ。でもキャリアとか関係ないとホントに今日思った。私、りなちゃんともっともっとプロレスしたい! 来年からまた組んでやっていこうよ! りなちゃんとだったら絶対ベルトを巻けると思ってるから」
 山下「6周年、祝ってくれてありがとう。次…私がそのベルト挑戦するまで絶対獲られんなよ? タッグのベルトを獲ってオマエのこと2冠にしてやるよ」

(カーテンコールの際)
 中森「このベルトを何度でも防衛していきたいので、次の対戦相手を発表しようと思って…今日いるんですよね、この会場に。春日萌花! このベルトはな、PURE-Jの象徴なんだよ。PURE-Jの中心は私1人で十分。このベルトを懸けて、どっちが中心か? 私は証明したい」
 春日「中森…オマエの動向を全部見させてもらってる。今日、もしその無差別のベルトを防衛したら、こちらから挑戦表明するつもりでした! 私は常々から言ってます。PURE-Jの中心を取る。そのためには今持っているタッグのベルト、そしてアンタが持っているその無差別のベルト。どちらも必要なんだよ。いつでもやってやるよ! いつにするの?」
 中森「もう決めてんだよ。12月29日浅草、PURE-J年内最終興行。メインでこのベルトを懸けて、どっちがPURE-Jの中心にふさわしいか証明してやるよ」
 春日「…これだけ言わせてもらおうか。アンタが私のことをどれだけ見てきたかは知らないけど、私は欲しいと思ったものは今まで必ず手に入れてきたんだよ。どちらがこのベルトにふさわしいか12月29日、決着つけてやるよ」
 (額を付け合わせて視殺戦、張り手を応酬)
 中森「覚えてろよオマエ、いま言ったこと」
 春日「そのベルト…オマエの腰に来年あると思うな」
以下、各選手のコメント

★中森華子
 ━━山下との試合について。
 「タイトルマッチですけど初シングルで…今まで全然関わってこなかった選手なんですけどホントにすごい選手だし、刺激的な選手だなとずっと思ってて。スプラッシュ・マウンテンでフィニッシュ宣言されたので、そこは警戒したんですけど1発1発すごい重くて。声援とかなければ大変だったと思います」
 ━━試合後は、またタッグを組みたいと発言したが。
 「最近タッグ戦線が盛り上がってる気もするんですけど、私と山下はリーグ戦で優勝できなくて今は離れて闘う時だなと思ったんですけど、今日闘ってみて“山下とだったら(ベルトを)巻ける”と思ってるので。無差別のベルトの防衛戦もあるので、来年から再始動したいと思っています」
 ━━無差別の次の挑戦者に春日を指名した理由は?
 「春日萌花がフリーになってPURE-Jに上がることになって、最初はPURE-Jの選手じゃない人が中心を目指すっていうのは“なに言ってんだろう?”って思ったし、でもなんかそのおかげで私はあせりを感じたり、春日萌花も大きくなってきたのはあったんですけど。タッグのベルト巻いたからってPURE-Jの中心だとは思わないし、中心はこの無差別のベルトだと思うので。そういうふうに言ってるんだったらこのベルトを懸けて、どっちが中心にいるかっていうのを証明したいと思って指名しました」
 ━━シングルでは何回か対戦しているが。
 「確か5月もやってて勝ってます。でもタッグでは続けて2回ぐらい負けているんですよ。その借りも返したいっていう気持ちもあります」

★山下りな
 「メチャ楽しかったです。まぁ勝てなかったのはちょっとアレですけど、そもそもシングル自体、初めてでしたね。タッグも最近ちょっと組んだぐらいで、今まで試合したことなくて、控室もあまりしゃべったことなくて、対戦も本当にちょっと掠(かす)ったぐらいで。まったく関わりもなく遺恨もなく何もないけど、前にタッグ組んだ時に“なんてステキな人なんだ”と思って、今日やったら最高でした。また挑戦します」
 ━━中森からのタッグ再始動の呼びかけについて。
 「また組みたいなとは思うけど、ほかにもちょっとやりたいことがいっぱいありすぎて、また声かけてもらえたら…。こんな強いチャンピオンがいるPURE-Jはすごく素晴らしいなって思うし、若手もどんどん入ってきて伸びてきて、これから先が楽しみです。どんどん参戦させてもらって、団体が伸びていくところを見ていきたいなって思いました」

★春日萌花
 ━━AKARI&久令愛との対戦について。
 「PURE-Jの新人2人と対戦したんですけれども、ホントに常日頃から2人は宝だなと思ってます。かの山上憶良(やまのうえのおくら/奈良時代初期の貴族・歌人)が『銀(しろがね)も金(くがね)も玉も何せむに』と言いましたけれども、玉にも金にも匹敵するぐらいPURE-Jの新人は素晴らしい宝物だと思っています。遠慮もなくどんどん来てくれたので、これから自分たちの思うままに変な歪(ゆが)みとかなく、大人のことをいろいろ考慮したりとかもせずにですね、自由に育っていってほしいなと思いました。また対戦するのが楽しみです」
 ━━中森から無差別王座の挑戦者に指名されたが。
 「そうですね。もともと今日彼女がもし防衛をしたら、私から言おうかなと思っていたことだったので。向こうからシングルに挑戦してほしいと言われたので“願ったり叶ったり”っていうことでした。自分の中で正直に言うと2つ構想がありまして、1つは自らが彼女のシングルのベルトに挑戦する。もう1つは彼女が私の持ってるタッグのベルトに挑戦してくる。まぁ、あれだけ熱い試合を見せられたらね、やっぱり自分が奪いに行かなきゃなって思いました。常日頃から私は“PURE-Jの中心に立つのは自分だ”と言っているので、それからもう1年経ちますけれども、ずっとそれを言い続けて…。フリーではありますが、自分では外敵ではないと思ってます。PURE-Jの中からPURE-Jのトップを狙う、PURE-Jの人間だと思っているので。もちろん“挑戦しました”、“いい試合でした”、“ダメでした”、“ハイさようなら”みたいな、そんなことは絶対させないので。獲りに行くと決めたものは必ず獲りに行って、PURE-Jの真ん中に立ちます」