試合前にJWPと親交の深く心不全で死去された聾プロレスHEROのヤミキさんと、熊本の大地震で亡くなられた方への黙祷。オープニングではJWPでは初となるベストフレンズのライブが行なわれ、中島は29日の道場マッチについて今年も誕生月としてプロデュースすることを発表すると、「私の大親友のつっか、JWPの道場マッチに出てもらえませんか?」とリング上で公開オファー。大喜びする藤本に「JWP道場ならではのルールを用意しておきますのでお楽しみに」と笑顔を見せた。
第1試合はキャリアに勝る藤ヶ崎矢子が、阿部幸江から受け継いだ旋回式のダイビング・ボディープレスで快勝。
LeonとブリバトのSAKIの初対決は、大きな声で勢いよく攻め込むSAKIを受け止めたLeonがマッド・スプラッシュから3カウントを奪取。
第3試合では『全力バタンキュー』中森華子&木村響子が、タッグチームとして本格始動するラビット美兎&勝愛実と対戦。木村の掌底からハイキックを叩き込んだ中森が、デスティニー・ハンマーで勝を仕留めた。マイクを持った中森は5・4板橋大会に全力バタンキュー6選手がそろい踏みすることを発表し、全力バタンキューvsJWPの対抗戦をぶち上げる。中森と木村がリングを下りると勝がマイクを持ち、「私たちには大きな夢と希望と目標と…それから無限大の可能性があるんだよ! 今日負けてしまったのは強くなるためのステップとして受け止めつつ、美兎と2人で全力バタンキュー、倒してやりましょう!」と宣言。タッグチーム名が『アルティメット・ピュアフル』に決まったことを発表した。美兎は数あるタッグチームの中でも究極を目指すという意味での「アルティメット」、「ピュアフル」はピュアとパワフルを合わせた造語と説明すると、「これから愛実と一緒に頑張っていくので、どうか応援よろしくお願いします!」と叫んだ。
セミファイナルはコマンドボリショイとDASH・チサコが、全力バタンキュー同士のシングル対決。両者が入場するとボリショイのセコンドに中森と木村が付き、チサコは一人ぼっち。バナナを持ち出して勧誘したチサコが木村の獲得に成功し、セコンドはそれぞれ1人ずつに。ボリショイの掌底とチサコのエルボーの激しい応酬となり、これを制したボリショイがピコニー・スマッシュで勝利。セコンドも含めた4人で手を上げると、シェーのポーズを作った。
メインイベントではJWP2冠タッグを懸けてベストフレンズとWANTED’14が3ヶ月ぶりに激突。4・3後楽園でなでしこKANSAIを破り「調子に乗ってる」と豪語する鋼は、この日も迫力のファイトでベストフレンズの余裕を奪っていく。それでも中島が鋼にエルボーのラッシュを見せると、藤本がビーナスシュートでアシスト。最後はだるま式ジャーマンからのドラゴン・スープレックスでとどめを刺した。
マイクを持った中島は「鋼! やるじゃねぇかよ。ただな、調子に乗ってるオマエなんかよりも、ウチらはもっと…ずっとずっとずっと絶好調なんだよ! 24日板橋、無差別初挑戦だろ? 私が無差別がどういうものかっていうことを、きっちり教えてやるよ。楽しみにしとくからな」と不敵な笑顔。ダメージが大きく座り込む鋼だが、「オマエの持ってるベルト、絶対に獲ってやる! 今日はこのぐらいにしてやるよ」と言い放ち会場を笑わせる。翌週も鋼のタイトル挑戦を受ける中島は「新しい時代が幕を開けるんじゃないかと楽しみにしている方もいらっしゃるかと思いますが、まだまだ中島安里紗の…ベストフレンズの時代は終わりません。ここからが本番だと思っておりますので、これからも楽しみにして頂いて25周年に向けて…! 羽ばたいていきたいと思いますので、これからもJWPをよろしくお願いします!」と締めた。
以下、各選手のコメント
★ベストフレンズ
中島「いや~…メチャクチャ追い込まれた!(苦笑)」
藤本「ね! ちょっとヤバイと思った」
中島「やっぱ鋼…調子に乗ってるって言うだけあると思います。でもJWPとか中島安里紗とかベストフレンズじゃなくて、女子プロレスってもっとすごいものだと思ってるので。私自身もまだまだだし、鋼なんてまだまだまだまだ…だから。もっともっとすごい闘いができていくんじゃないかなと思いますけど」
藤本「さっきまで大雨だったのに、私たちの試合になった途端に晴れたじゃないですか? やっぱ、そういうことだと思うんですよ」
中島「そういうことだね!(笑)」
藤本「晴れ女、ここにありと」
中島「ウチら、持ってると思います」
藤本「あと鋼に関しては、今日のところはこのへんにしてやろうと思います(笑)」
中島「ムカつく!(笑)」
藤本「ムカつくね!(笑)」
中島「あいつ絶対24日、やってやります!」
━━全勝街道を進んでいるが、次の対戦相手は?
藤本「あれじゃない? 今日新しくチーム名を発表した…」
中島「アルティメット・ピュアフル。アルピュア?…今のカットしてください(苦笑)」
藤本「いや、カットしないでください(笑)」
中島「なんかこのタッグ戦線も世代交代が進んでるなっていうのをすごい感じる。春☆倉や十文字姉妹がいなくなったりっていうのがあるけど、新しいチームが続々と出てきてるので楽しいなって思います」
藤本「その先頭を行くのは私たちベストフレンズですけれども」
中島「新たなタッグの世界を築いていきたいと思います」
★ライディーン鋼
「もっと調子に乗れたかなと思います。でも私は次のシングル(24日の板橋)しか見てないので。無差別のベルトを絶対に獲りたいっていう思いしかないです。私のムーンサルトプレスが決まれば獲れるんじゃないかなって。この体でムーンサルトをすれば誰だってつぶれると思うので、中島さんを追い込んで追い込んで…最後はムーンサルトで決めたいと思います」
★アルティメット・ピュアフル
━━久々のタッグ結成について。
美兎「やっぱり違和感ないですね。愛実とならやっていけると思うし、愛実でじゃなきゃやっていけない。ホントに今日久しぶりに組めたことでお互いさらに信頼し合って、これからタッグチームとして価値を高めていきたいなと思います」
勝「なんかすごい落ち着くというか、もう何回も組んでるような感覚になってしまってますね。ただ、本格的に組むというのは今日がスタートとなって来週の板橋、ゴールデンウイークは激動の3日間になると思うので。これから連係とかタッグチームとしての技術とかを磨いていけたらなって思います」
━━名前の由来は?
勝「まず“英語は使いたいね”っていう話をしてて、カッコイイ路線で行きたかったので、カッコイイ英語っていうので調べて…(笑)。いくつか候補はあったんですけど周りの方に多数決で。究極のタッグチームを極めていけたらいいなっていう思いを込めて。“ピュアフル”はピュアでパワフル。もうJWPそのものだなっていうのをすごい感じたので、ピュアフルを私たちの象徴としていきたいなって」
━━復帰3戦目を終えて。
勝「少しずつ感覚は戻ってきたかなと思います。試合をしつつ取り戻していけるものだと思っているので、リングに立てば立つほど強くなると思う。自分の生きる場所はプロレスのリングであって、自分らしくいられる場所だと思っているので。今後の勝愛実に期待してもらえれば嬉しいです」