【レポート】4月3日(日)後楽園ホール 12:00

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JWP旗揚げ記念日の4月3日に開催された24周年記念大会。入場式であいさつを務めたラビット美兎は「今日でJWP24周年を迎えました! 今日も大好きなプロレスができること、本当に嬉しいです。全選手熱い試合をするので、皆さんも応援よろしくお願いします!!」。image

第1試合では藤ヶ崎矢子がREINAの結奈とのタッグでブリバトと対戦するが、MIZUKIのアクアマリンで丸め込まれてフォール負け。image

再デビュー戦となる勝愛実は同期のラビット美兎と一騎打ち。開始早々のジャーマンで先制するが、美兎は場外へのプランチャ2連弾で反撃。勝もエプロンから場外への奈落式スタナーを見せると、オレンジ☆ブロッサムやイナズマバスターなど得意技を繰り出していく。オリジナルのラビット・スープレックスで勝利した美兎が「おかえり!」と呼びかけると、勝は「ただいま!」と叫んで2人で抱擁。image

JWP伝統の2フォールカウントルールで行なわれたLeonvs藤本つかさはスピーディーな攻防で会場を沸かせ、最後は押さえ込みの応酬をLeonが制した。image

コマンドボリショイ&中森華子&木村響子による新ユニット『全力バタンキュー』はリングインすると3人で“シェー”のポーズを披露。倉垣翼&米山香織&DASH・チサコの混成トリオと対戦するが、中森がチサコに丸め込まれて初陣を白星で飾れず。しかし、マイクを持ったチサコは「こないだ華子に負けて…DASH・チサコって、やられたらやり返すんですよ。でも今日試合してみて、全力バタンキューすごい楽しかったんですよね~…全力バタンキュー、加入します!」と宣言。これには倉垣が「なんだよ、全力バタンキューに入るって!」と待ったとかけると思いきや「全力バタンキューで焼肉パーティーやろうぜ!」と加入を表明する。1人残された米山に、会場から米山コールが発生すると「私は全力バタンキューに……入りまーす!」と米山も合流。一気にメンバーが6人にふくれ上がった。木村は「引退まで1年切りました! 全力で女子プロレス界を全力バタンキューに染めてやりたいと思います」と宣言し、6人が横に並んでシェーのポーズ。1人リング上に残ったボリショイは「JWP、皆さんのおかげで24周年を迎えることができました。本当にありがとうございます。来たるべき25周年、もっともっと盛大に、そしていい選手をたくさん育てていけるように頑張っていきたいと思います。これからも変わらぬご支援、これ以上の全力の応援をよろしくお願いします」とあいさつ。ザ・グレート・カブキさんを呼び込んで2人でヌンチャクの演武とサインボール投げを行なった。image

セミファイナルではベストフレンズの持つJWP2冠タッグ王座への挑戦権を懸けてWANTED’14となでしこKANSAIが激突。KAZUKIが下野を仕留めて、ベストフレンズとの再戦を自らの手でつかみ取った。image

メインイベントは尾崎魔弓の持つJWP無差別級王座に中島安里紗が挑戦。ベルトを持参せず、国歌斉唱にもふざけた態度を見せた尾崎は、OZアカデミースタッフからベルトを受け取ると、それを凶器に使って早くも中島を流血に追い込む。顔を真っ赤に染める中島に対し、凶器こそ使うもののセコンドを帯同せず1対1で勝負に臨む尾崎。しかし尾崎の毒霧がテッシーレフェリーに誤爆すると、最後はレフェリーにぶつかって体勢を崩した尾崎に中島がエルボーを叩き込んで3カウント。中島がJWPの至宝奪回に成功した。image image image

マイクを持った尾崎はテッシーに文句をつけると「オマエ(中島)に負けたことも、オマエを正危軍に入れたことも全然悔しくないんだよ。ただ悔しいのはさ、JWPのベルト、価値下げれなかったこと。価値上がっちゃったもん、私が持って。こじんまりしたJWPに戻るんだな」と憎まれ口を叩く。帰ろうとする尾崎を呼び止めたボリショイは「待て! ベルトを返したからって帰すわけないだろ! 私はオマエにマスク破られてまだ何も借り返してねぇよ。7月24日、ここ後楽園ホールでオマエともう1回シングルだ。このまま逃がすわけねぇだろ」。尾崎は「ずいぶん長げぇこと言うな。私が黙って“うん”とでも言うと思った? 私は“条件つきの尾崎魔弓”って言われてんだよ。ただじゃやんねぇよ。オマエが“やんない”っていうぐらいの条件出すよ。スゲー条件考えてきて、それでもいいっていうならやってやるよ!」と言い放つ。ボリショイは「やってやるよ!!  オマエがどんな条件持ってきても、私は自分のプロレス人生を懸けてでもオマエを倒さなきゃいけねぇんだよ!」と応じた。

続いて鋼が「中島! オマエ覚えてるか?(3月の)川崎大会で無差別のベルト挑戦させてやるって言ったよな?」と対戦を要求。中島は「もちろん覚えてるよ。いつでも私の無差別のベルトに挑戦してこいよ」。KAZUKIはベストフレンズに対し4・17浅草大会でのタイトルマッチを要求。中島は「ベストフレンズ、全勝街道まっしぐらですけど、初めてウチらに土をつけるのがWANTEDなのかどうか、皆さん楽しみにしていてください」と返す。無差別のベルトを腰に巻いた中島は「ようやくこの無差別のベルトがあるべき場所に戻ってきました。今日24周年ということで、25周年記念大会はいま持っているこの無差別のベルト…そしてタッグのベルト合わせて4冠。このベルトをさらに増やして25周年のメイン、必ず私が盛り上げたいと思います! 自分がやっていることが正しいかどうかはわかりませんが、私は私の思う道を進みたいと思いますので、皆さんもそれを楽しみにして頂いて、自分の思うように応援してください。今日はありがとうございました」と締めた。

以下、各選手のコメント

★勝愛実
「いや~もうホントに自分の生きるべき場所はここなんだっていうことで。生きがいが見つけられてホントに大切な場所です。JWPのリングは私の生きるべき場所です。後楽園は約2年ぶりなんですよね。最後に出場したのはちょうどジュニアでのベルトをSareeeに負けたときで。王座転落してしまって、そこから2年ぶりに立ったんですけど、やっぱりJのリングには温かさがあります。また戻ってくることができて、ホントに幸せです私は」
━━美兎との試合だったが。
「楽しかった!…の一言に尽きます。もっともっと美兎と対戦していきたいし、今日がスタートということで一緒に良きライバルとして、やっていくこともいいですけど、ときには組んでJWPの春☆倉(春山香代子&倉垣翼)的存在になりたいと思っています」
━━練習の成果は出せた?
「う~ん…全力でぶつかることはできたので。これからどんどんレベルアップして、上を目指していけたらなと思います。練習と試合では感覚も全然違いますし、何から何まで異なることが多かったので“普段通りにできたか?”と言えば、その場に飲まれてしまったというのが大きいです」
━━声援や紙テープでファンに迎えられたが。
「ありがたいです(笑)これからリングの上から“ありがとう”の気持ちを届けていきたいと思います」
━━今後、他団体の選手と当たる機会も増えると思うが、意識する選手は?
「意識してるのはかつてのライバルだったSareeeだとか…今はタッグで『スト魂』(ストダマ)っていうのをやってるらしいですけど、田中盟子選手ともやってみたいですね」
━━再デビューを果たして、次の目標は?
「う~ん…とりあえず今までの勝愛実のイメージを払拭できるように。新たな一面を全開で出していけたら。新しい勝愛実のステージが始まると思うので、そこを皆さんに見て頂ければなと思ってます」
━━新たな一面とは?
「これは言いません! お楽しみということで(笑)」
━━亡き母親にどのように伝えたい?
「やっぱり母は自分がリングに立つっていうことを誰よりも応援してくれていたので…“今、無事にリングを下りることができました”っていうのを報告して、ゆくゆくは女子プロレス界のトップに立って、その姿を母に天国から見てもらいたいです。届くように必死で頑張りたいと思います」

★全力バタンキュー
木村「急に大所帯になりました! イエーイ!」
チサコ「自分も華ちゃんにやられてばっかで今日借り返して、急だったんですけど、ちょっと入ろうかなと。木村さんも引退の日にちが迫ってきてるので、木村さんとはどこかでまたこうやってチームでもいいですし、闘いたいなと思ってたので。つながりました!」
木村「華ちゃんもなかなか思い入れがあるんじゃないですか?」
中森「そうですね。ホントは今日勝って終わりたかったんですけど、チサコはすごい入ってもらって嬉しいし、この“借りの借り”は必ず絶対返すし。米山さんと倉垣さんはホントにもう信じらんないぐらいで……ホントは絶対一緒にやりたかったから(涙)」
米山「泣いたよ~!!(苦笑)」
木村「なんかもう年取ったせいか、見るとウルウル…(笑)」
チサコ「でも何かしらJWPには絶対関わってるメンバーなので。自分も震災のときにJさんのリングでずっと闘わせて頂いてたので、このチームでやっていきたいなと」
木村「たぶん偶然だと思うんですけど、全力バタンキューの今日という始まりの日が、なんとJWP24周年。ボリショイさんがあきらめずにJWPを引っ張っていってくれたから私たちの今があるし、華子の嬉し涙もあるから」
チサコ「でもボリショイさんは今いません。売店に行ってしまいました(笑)」
米山「引退撤回してJWPを退団して、もうJWPのリングに上がることないと思ってて、春山さんの引退ロードで上がって。もうないなと思ってたんですけど、でもいつも気になって…でも“入りたい”って言うのはイヤだし、でもみんな入ったから“じゃ、いいかな”と思って(笑)」
木村「ホントおんなじです。自分もやっぱりJWPを辞めるときに、もう2度とここに入れないと思って覚悟を持って辞めたので、ホントに夢みたいな…なんかでも叶うね」
米山「みんなお母さんとこ帰ってきちゃったね。お母さん、まだ!?」
倉垣「ボリショイお母さん、ご飯まだ?(笑)」
木村「ここにボリショイさんがいないっていうのがおもしろいですね(笑)」
━━メンバーは今後も増えていく?
木村「まだまだ自薦他薦を問わず全力な人」
━━JWPを辞めた選手が優先?
木村「特にないです。たまたまなので。この全力バタンキューがきっかけでJWPとも縁ができていくっていうのも素晴らしいことだと思うので」
米山「みんなでシェーやりたいので。並びきらないぐらいね。お客さんもみんなやってくれたらいいんだよね。全力バタンキュー興行とかね。Tシャツとかね」
木村「なので、皆さん全力バタンキューをごひいきに」
チサコ「ここから女子プロ界を盛り上げていきますので、よろしくお願いします!!」

★中島安里紗
「まぁ、こうなることは予想していたので。それでも気持ちが折れないっていうのは一番だと思うんですけど。予想外だったことはポリスとかセコンドがいなかったこと。そこにどんな意味があったのかわかんないですけど…私はなんだかんだいって、私が何をしても尾崎魔弓は中島安里紗のことが大好きだと思うので。1対1でこうして闘えたことは良かったと思うし、おもしろかったというか…私的にはムカつきますけど、人が勝ったリングでどんどんズカズカみんなリングに上がり込んできて、言いたいこと言って…。そういうプロレスラーとして当たり前の積極性というものが、ようやくここに来て出てきたので。上から目線になりますけど、まぁよく頑張ってるんじゃないかなと思います」
━━無差別王座は3度目の戴冠になるが。
「前回はどういう気持ちでベルトを持ってたとかいうのがもう思い出せなくて…それぐらい、この失ってからの1年間っていうのが濃かったので、新たな気持ちで。ただ、自分のどこかにそういう無差別を持っていた時の闘いとかは残ってると思うので。第二期というよりも、新鮮な気持ちのほうが強いです。すごく不思議です。1年前の自分よりも間違いなく今の自分のほうが強いのに、なんかまたおんなじベルトをこうして巻いて。そのときのチャンピオンの中島安里紗以上のものを常に見せていかないといけないなっていうのはあります」
━━鋼の挑戦表明について。
「鋼は自分が1番期待していた後輩でもあって、それを何度も裏切ってきた後輩でもあって。いま本人も言ってたけど調子に乗ってる。もっともっと大いに調子に乗ってもらって、絶好調になってるところで私に挑戦してもらって、私はそれをきっちり叩きつぶせればいいなと思ってます」
━━25周年に向けてJWPの先頭に立って引っ張っていくことになるが。
「そうですね。考えて動いているわけではないので、常にその時その時、闘いたいと思った人とやるし、やりたいと思ったことをやっていくので。やりたいようにやっていくっていうのは今までと変わらないかなと思うんですが、無差別を失ったときになんとなく自分の中で“JWPのエースとして”という…なんていうんですかね…? 言葉は違うかもしれないけど誇りというか、ベルトとともに手放したのかなと思ったというか、なんとなく最近それがわかったので。私はなぜJWP女子プロレスを選んだのか? とかそういう部分をしっかり、誇りを持って闘っていきたいと思ってます」
━━正危軍に入ったことは今回のベルト奪回の役に立った?
「無意味なことはないと思いますし、やってきたことすべてが自分の力になってると思うので。Jの選手たちに言ってきたことはウソではないし、あざむいてきたつもりもないので。それにちゃんと応えている選手もいるわけで」
━━JWPは女子プロレス界でどういうポジションにあるべき?
「やっぱり1番上にいないといけないと思ってます。それは積み重ねてきたものももちろんありますし…別に古いものがいいっていうわけではないと思うんですけど、古くからあるから伝わってきてるものとかもあると思うので。守りに入るつもりもないし、攻めていきたいし新しいこともやっていきたいけど、かといって今までの24年をなくす必要も忘れる必要もないと思うので。選手がこれだけ若い選手からベテランまでいるので、みんなが全部をやる必要ないと思うので、1人1人が自分の持ち味を全力で発揮して、守る人もいれば攻める人もいるっていうのが団体だと思うので。みんなでやっていくっていう。でも自分はみんなでやっていく中で1人突っ走るタイプだと。それは自分のスタイルだと思ってるので、自分の思うようにやっていければいいなと思います」
━━尾崎との闘いはこれで終わり?
「私の中ではもうベルトを獲り返して。たださっきも言ったんですけど尾崎魔弓は私のことが好きだと思うので無視はできないんじゃないかなと思います。あとはボリショイさんが尾崎尾崎ってなってるし、闘っていけばいいと思うんですけど。私は今はやりたい相手がいるので。無差別に関してもそうですし、タッグに関してもそうですし。今は見てないですね。でも追いかけてくるだろうと、愛を感じています」