JWPが約半年ぶりの大阪大会を開催。第1試合では藤ヶ崎矢子がダブルリスト・アームサルトを連発して波(小波)を追い込むが、切り返して前方回転で丸め込んだ波が3カウントを奪取。セコンドについていたライディーン鋼を指差した波は、手を自身の腰に当てて無言でベルト挑戦をアピールする。
首の負傷から1ヶ月半ぶりの復帰を果たしたLeonは、藤田あかねを相手にブランクを感じさせないファイトを展開。カウンターのスピアーからマッド・スプラッシュにつないでキャリアの差を見せつける。
第3試合では鋼が道頓堀プロレスの三原一晃と一騎打ち。序盤こそ劣勢を強いられた鋼だが、ラリアットの連打などで反撃すると、肩の上に担ぎ上げてのスパインボムで叩きつける。しかしムーンサルトプレスは不発に終わると、大きく助走をつけてのラリアットに力尽きた。
セミファイナルでは元Jd’の4人が集結。デビュー19周年を迎えたKAZUKIが同期の藪下めぐみとのタッグで、ジャガー横田&救世忍者乱丸と対戦した。乱丸の忍法・金縛りはジャガーにだけは効き目が薄く、KAZUKIは『愛のジャガー』のジャケット写真を持ち込むと、4人で手を叩いてリング内を駆け回るが、途中まで付き合ったジャガーが怒りを露わにして笑いを誘う。最後はKAZUKIがコーナー最上段からのダブルニードロップで乱丸を仕留めた。マイクを持ったジャガーはKAZUKIに対し、「19周年。すごいですよね。よく頑張りました。が、しかし! 私は今年で39年だ。だから“まだまだ”という気持ちで頑張れ! 私も“まだまだ”と思ってるから。おめでとう!」とエール。KAZUKIは「19年前、隣の兵庫県でデビューしました。同期の藪下をはじめ、教えてくださったジャガーさんのおかげです。ありがとうございました! ジャガーさんの39周年を超えれるように頑張っていきたいと思いますので、これからも応援よろしくお願いします」と意気込みを語る。
メインイベントは地元出身のコマンドボリショイが『全力バタンキュー』として初の凱旋。中島安里紗と『アルティメット☆ぴゅあふる』ラビット美兎&勝愛実が初のトリオを結成という豪華な顔ぶれの6人タッグマッチ。ボリショイらは全力コブラツイストで場外への数珠つなぎを成功させると、3人によるサブミッションの競演、さらには「全力あばれ太鼓!」と3人がかりの太鼓の乱れ打ちも披露。大技攻勢に捕まりかけたボリショイだが619、タイガー・スープレックスで勝を追い込むと、最後はピコニー・スマッシュでとどめを刺した。 なお、ニコプロ出演をきっかけにメインイベントの特別レフェリーを務めたMIO(紫雷美央)は公正なレフェリングで試合を裁き切り、握手を交わしたボリショイは手を上げてMIOを讃える。マイクを持ったボリショイは、「JWPは今、新しい選手がどんどん育っています。また次、大阪に来る時は新しい選手を皆さんにご紹介できると思います。これからもJWPの成長を温かく見守ってください。今年24周年、来年JWPは25歳になります。最高の25周年を迎えられるように全力で上がっていくので、皆さんも熱き応援をよろしくお願いします!」とあいさつ。最後は観客も起立して、全員による“シェー”のポーズで大会を締めた。
『FLY high in the 25th anniversary in OSAKA』
◆6月5日(日)大阪・淀川区民センター(18:00)
観衆195人
▼20分1本勝負
波〔小波〕(7分45秒/カサドーラ)藤ヶ崎矢子
▼Leon復帰戦・20分1本勝負
Leon(10分12秒/マッド・スプラッシュ→片エビ固め)藤田あかね
▼ライディーン鋼の超ヘビー級ロード・20分1本勝負
三原一晃(9分37秒/ラリアット→片エビ固め)ライディーン鋼
▼KAZUKI19周年記念「夢幻ノスタルジー」・スペシャルタッグマッチ・30分1本勝負
○KAZUKI&藪下めぐみ(16分44秒/ダイビング・ダブルニードロップ→片エビ固め)ジャガー横田&●救世忍者乱丸
▼スペシャルタッグマッチ・30分1本勝負
○コマンドボリショイ&中森華子&倉垣翼(18分52秒/ピコニー・スマッシュ→片エビ固め)中島安里紗&ラビット美兎&●勝愛実
※特別レフェリー:MIO
JWP6・5大阪、各選手のコメント
★コマンドボリショイ&MIO
ボリショイ「初レフェリー、ピュアMIO。ぜんぜん気にならなかった。レフェリーで気にならないっていうのは上手いって証拠だから。邪魔な人もいるの。やっぱりプロレスをやってた選手としての経験を生かしてやってるなって」
MIO「ありがとうございます。JWPの選手の皆さんがすっごい動きが速いので、いつも以上に気、張ってました(笑)」
ボリショイ「なんか途中で“余計なことしてくんじゃないかな?”と思ってちょっと疑ってた自分が恥ずかしくなったね。なんにも気になんなかった」
MIO「ピュアMIOはいるっていうふうに認めてくれた感じですかね」
ボリショイ「まぁ、そうやね。お客さんもそうやと思うけど…ホント、そんなヤツだったかな?」
MIO「いやいや、そんな疑問形になられても! 今、ちゃんとレフェリーしてたって言ってくださったじゃないですか!(苦笑)」
ボリショイ「レフェリーとしての技術はすばらしいし。せっかくだから、またJWPの…」
MIO「ぜひお願いします! 今日1試合しか裁けなかったんで。たぶんJWPの皆さんも“どうせ今日のボリショイさんの試合だけだろ、ちゃんと裁くの”っていうふうに思ってる方もいらっしゃると思うので…次があったらお客さんの疑いの目を晴らしていきたいなと思います」
ボリショイ「通常の興行だったらアレなんで…後楽園だとちょっと試合数も増えるから。それこそ尾崎とシングルやるから…。尾崎が“私のギャラ7倍、ポリスのギャラ7倍、MIOのギャラ7倍…”とか言ってるけど、あれはOZの話だから」
MIO「自分ぜんぜんその後にギャラのこと一切、尾崎さんに言われてないですし、そういうこと言ったのも知らなかったんで。どういうふうに話、進んでんのかなと思ったんですけど…」
ボリショイ「それはOZの話だから、MIOは“ピュアMIO”としてJWPでやればいいんだよ」
MIO「ありがとうございます! 頑張ります!!」
ボリショイ「じゃあ7月24日、私と尾崎のシングルをMIOにお願いするので」
MIO「ピュアMIOで!」
ボリショイ「ピュアMIOでお願いします。尾崎が知ったら悔しがるだろうな…。あとJWPのファンの人も“なんでMIOが?”って人もいると思うんで、6月19日の道場マッチは159回の感謝祭としてファンの人たちがプロデュースしたり、リングアナウンサーをやったりとか。そういうのでアシスタントをMIOがやったら、JWPの選手もファンのみんなすごく温かいのね。そこに入って、これからもピュアMIOを…」
MIO「ファンの人たちと交流を深める機会ってことですね」
ボリショイ「619…私たちの共通の技も619だったね」
MIO「自分のほうがドンくさくてアレだったんですけど。ありがとうございます、619で!」
ボリショイ「2つ決まったね。6月19日、道場マッチのアシスタント。何やってもらうかはこれから考えるから。しゃべる達人だから解説とかお願いするかもしれない。それと7月24日、コマンドボリショイvs尾崎魔弓のレフェリー」
MIO「はい。しっかり裁かせて頂きます! よろしくお願いします!」
★KAZUKI
━━19周年試合を終えて。
「藪下やジャガーさんとこうやって19年後も同じリングに立てたことを本当に嬉しく思います。東京ではジャガーさんや藪下とはしょちゅう当たってるんですけど、大阪では見たことないお客さんもいらっしゃると思うので。乱丸は近所だから(笑)。しょっちゅうお客さんも見てると思うんですけどJd’の仲間として。勝ったんですけど…勝てて嬉しいんですけど乱丸の術中にハマったんじゃないかなと思って(苦笑)」
━━引退は考えていない?
「ジャガーさんのを超えられるように…そういう気持ちでやってます」
★ライディーン鋼&三原一晃
鋼「ウィキペディアで三原さんを調べたら“モヒカン”っていうのがあったんですけど、モヒカンじゃなくて…なんですか、これ? モヒカンじゃないんですよ。そこからおかしいんですよ。私はモヒカン対決と思ってて…そこが悔いが残ってます。試合は全然もう何も出来なかったですね」
三原「もうモヒカンはね、卒業しとんのですよ。イメチェンでツーブロックの…。でもモヒカン魂はかなり熱いと思いますよ。パワーファイターだし正直、最近の女子プロレスはあんまりわかんないですけど、かなりインパクト大だと思うんで。これからも頑張って最強のパワーファイターとして。また対戦とか組む時あったらよろしくお願いします」
━━女子とのシングルマッチについて。
「何回かはあるんですけどメチャメチャ久しぶりに。“遠慮するかな?”と自分の中で思ったんですけど、全然それを感じさせい人なんで。メチャメチャやってて楽しかったです」