オープニングでマイクを持ったボリショイは8・16後楽園の追加対戦カードを3つ発表。関西とのタッグを希望していた春山だが、今回は育ててきた美兎と鋼を引き連れて、JWPを巣立って行った3人と対戦することに。また、今年もプラム麻里子さんへの献花台が設置されることが告げられた。
2日前のWAVE蕨大会でジュニア2冠王者・山下りなからフォール勝ちを収めている矢子だが、小波のヒザ十字固めにギブアップ。「こないだ初めて山下に勝ってJWPのベルトに挑戦決定してるのに…後輩なんかに負けてメチャ悔しい!!」と絶叫すると、小波は「こないだREINAで負けて、2回もシングルで負けるわけにはいかねぇんだよ! オマエが狙ってるジュニアのベルト、私が挑戦する」と応戦。仲裁に入ったボリショイは矢子に対し「挑戦決定してないから。山下選手に勝った。挑戦したいって言った。そこまでだよね? 決定しましたって言ってないよ?」と釘を刺すと、8・16後楽園で再び両者がシングルマッチを行ない、勝者がジュニア王座への挑戦権を得ることになった。
JWP名物の2フォールカウントルールによる瑛凛vs志田光は、豪快な雪崩式ブレーンバスターから押さえ込んだ志田が2カウントを奪って快勝。最後のJWP参戦となる華名は、中森と一緒の白塗りでリングイン。執拗なエルボーの連打で思いをぶつける中島に対し、キックや裏拳で応戦していく。試合が時間切れで幕を下ろすと、マイクを持った中島は「まだ決着はついてない」と華名に鋭い視線。華名は9・15後楽園での最後の大会に中島と中森の参戦を決定させ、おそらくこの試合が最後の対戦となる美兎と握手を交わした。Leonと藪下はギブアップのみで決着がつくという、こちらもJWP名物の特別ルールで対戦。ストレッチプラムやヒザ十字固めなどプラムさんの得意技を繰り出して攻め込むLeonだったが、藪下が鮮やかに腕を極めてギブアップを奪う。
メインイベントでは無差別級王者のボリショイとタッグ2冠王者の十文字姉妹がスペシャルトリオを結成。十文字姉妹の連続ダイブなどで鋼を追い込むと、最後はボリショイが619からピコニー・スマッシュにつないで勝利した。春倉への熱い気持ちを訴えるチサコに、春山も握手で応じる。ボリショイは2週間後の後楽園大会に向け「命日ということでプラムさんも会場にいらっしゃってると思います。プラムさんとの最後の試合は私とプラムさんが組んで、尾崎さん・カルロス天野というタッグマッチでした。天野も当日会場に来てくれると思います。本当に私はいつか尾崎魔弓を超えなければいけないとずっと思ってやってきました。今回このチャンスを絶対に逃さず、しっかり防衛してプラムさんに捧げる試合にしたいと思っています」と意気込みを語った。
以下、各選手のコメント
★中森&華名vs中島&美兎、試合後のマイク
中島「今日できっちり勝って終わらせるつもりだったけど…まだ決着はついてねぇよ。必ず決着つけるから、逃げんじゃねぇぞ。忘れんじゃねぇぞ」
華名「悪いけどな、私はな9月の15日でプロレスいったん休むんや」
中島「いつまでも待っててやるよ!」
華名「わかった。今日、頑張ったモルモットちゃん。モルモ…ごほうびに9月の15日、カナプロマニア:パルス参戦させてあげようやないですか」
中島「言われなくたってなぁ、もうスケジュール空けてあんだよ9月15日。待ってろよ」
華名「(美兎に)クソウサギ…久しぶりやったな。アンタはカナプロマニア出さへんからな。でも…最後に握手しよう。(美兎が応じて)ありがとう」
中森「かなたろー。華子は? モルモが出るんやろ…? 華子は?」
華名「出たいの? 私たち、親友だもんね♪ ハナカナだよね!」
中森「ハナカナでしょ? そうだよね」
華名「じゃあ、出よっか!」
★ハナカナ
華名「今日がハナカナ最後やで!」
中森「最後じゃない! だって永遠でしょ、私たち?」
華名「最後じゃない!? いつまたこのタッグが見れるか…。モルモ中島に強烈なエルボーを頂きましたけど、…2年前の8月やったかな? 後楽園(無差別戦)で…。あぁこれがもしかしたら最後なのかな? と思いながら試合をしましたけど」
━━JWPへの参戦は最後になるが、一連の闘いの中での思い出は?
華名「最初の中島から始まり…あばれうしどり(中森)とも闘い、シングルもやって…あのときに初めてこの子が白塗りをやって、ここまで2人で白塗りをやるようになるとは思いませんでしたけど…。想像もつかないようなことがプロレスであって、おもしろいところなんやろなと思いました」
━━休業まで残り1ヶ月半ほどになるが?
華名「やる気しかないって、ただそれだけですけどね。あとは8月の中旬とかもちょっと準備があって出られないことがあるので、あとホントに数えるほどぐらいしか試合がないと思うので。それまで見届けてほしいなと思います」
━━残りの試合の中で中島と闘う機会はある?
華名「わからないですね。何か起こるかもしれないし、そこがまたおもしろいところかなと思いますけど。何もないかもしれない(笑)」
★中島安里紗
「そうですね。まぁ“仮”とはいえ華名とラストということで。やり合った期間のこととか試合に至るまでにいろいろ思い起こしたりして。でも今やりたいこと、今できることしかできないので。やっぱり思うところはすごいあったし、寂しいっていうのとはまた違うんですけど…なんですかね。ここで出し切らないと後悔するなっていうのはあって。タッグで15分っていう中でやり切れてない部分もあるし、これでもう精一杯やり切って満足したか? って言われたら全然そんなことないし。私はまだできるし、華名もきっとまだまだできるし。今回きっちり勝って終わりたいっていうふうに思ってましたけど、結果ドローということでまだまだこの闘いは終わらないし、それは華名が無期限休業になったとしてもこの闘いは終わらない。いつか戻ってくるのを私は待つつもりでいるし、このまま終わるわけにはいかないので。いつか決着をつけたいと思います」
━━8・16後楽園での中島&藤本vs中森&美央戦について。
「今回はベストフレンズのJWPお披露目っていうのが1番にあり、あとは紫雷美央引退前にたぶんこれもラストJWPになると思うので。紫雷美央との闘いをJWPのリングで見せたいっていうのがもう1個あって。正直、中森に対して思うことっていうのはそんなにないですね」
★メインイベント後のマイク
チサコ「春山さん、率直に言います。自分たち十文字姉妹、今度の後楽園ホール、試合が入っていてJWPで試合ができません。でも、私たち春倉…あきらめてませんから! 自分たちがここまで来たのも春倉、すっごい強いタッグチームの存在があったから。植松さんと輝優優さんとも試合が最後したかったんですけども、それが叶わず。春倉とも叶わないとなると、タッグチームとしてもうやっていけません!(会場からの歓声をあおって)私たちは春倉の壁を超えたいんです! 引退するまで絶対お願いします!」
春山「いいねいいね、バリバリになったねぇ~知らない間に! まずはタッグのベルトおめでとうございます。そして春倉の存在を言ってくれてたこと、本当に感謝してます。嬉しいです。なぜなら私も春倉というのをすごく大事にしてるので。翼ともですし、仙台とも日程が合えば、どこかで…。ベルトあるのかないのか? 懸ける懸けないはわかんないですけど…」
チサコ「絶対それまで持っときます! 震災のときにJWPに来て、ここで1人で闘ってたんです。そのときにホントに励まされて、このタッグチームを超えたいと思って、そこから十文字姉妹を本格的にやろうって。コスチュームも一緒にそろえて…JWPベルト目指したんですよ。もうバリバリ以上ですホントに!」
春山「みんな知ってるよ」
チサコ「だから春倉と絶対やりたい!」
春山「誰もやらないって言ってないじゃん! 日程が合えばやりましょう。(観客に向かって)春倉は強いので、十文字の応援よろしくお願いします」
★春山香代子
「十文字姉妹はもともと若手のときからいいなとは思ってたんですけど、久々に当たって連係がスムーズにいってて。いまチャンピオン(ベルトを)巻いてるんだなっていうのは実感しましたね、リングに上がって」
━━後楽園での6人タッグ戦について。
「もともと“Jにいた人と組んだり当たったりしたい”って言ってて関西さんと組みたいと思ってたんですけど、私がいま若手に伝えたいのはもっとガムシャラに上に向かっていく気持ちを出してもらいたいと思ったので。ラビットと鋼が組んで、元Jの関西さんと倉垣と米山の6人タッグにしました。昔のJWPの先輩だった方々に、いまJで育ってる若手の“こんだけバリバリなんだよ”っていうのを見てほしいって思うのが私の気持ちなんで、あとはラビットと鋼がどれだけ向かっていってくれるかを、私もリング上で見たいと思います」
━━十文字姉妹から改めて春倉との対戦要求があったが。
「それは嬉しいことですね。春倉はずっと組んでなかったので、私が引退するっていうのをきっかけに、もう1回私も組みたいと思って倉垣に言ったら、倉垣も組みたいと言ってくれたんで。なかなか日程が合わないのもあるんですけど、機会があったらやりたいですね」
★ラビット美兎
━━華名が最後に握手を求めてきたが。
「あれは意外でした。なんかずっと闘ってきて、9月以降しばらく休むっていうの聞いてから正直、最後に1回だけ当たりたいっていうのがちょっとあったんですよ。だから最後の最後に闘えたのが嬉しかったです。でも相変わらず、あの華名さんで…(苦笑)」
━━以前にやられていた頃に比べて、成長した姿を見せられた?
「どうかな…? まだまだですね。自分自身まだまだダメなとこたくさんあるんで。今日試合したときよりももっと成長した自分を、リングに戻ってきたときに見せれたらなと思います」
━━8・16後楽園での6人タッグ戦について。
「まず関西さんとは初対戦なので緊張する部分もあるし、ちょっと楽しみっていうか。倉垣さん・米山さんに関しては自分がまだデビューした当時にお世話になってて、特に米山さんは付き人をさせてもらってたので。成長した自分を見せつけて、元JWPの人たちに今のJWPを見せつけたいですね」
━━関西を相手に“この技だけは決めたい”というのは?
「ジャーマンですかね。持ち上げたいです!」
★ライディーン鋼
━━8・16後楽園での6人タッグ戦について。
「6人の中でも1番下で、やっぱりまだまだ全然なので。そこで自分をもっと出して、今日よりも明日って強くなっていけるよう頑張りたいと思います。倉垣さんと米山さんはJにいたときは当たってますけど、フリーになってからはやってないので。倉垣さんは私を見てくださってたので成長したところを見せたいと思ってますし、関西さんはデカイので負けないぐらい大きい私を出していきたいですね。あとジュニアのベルトは私もあきらめてないので必ず取り返したいです」