【レポート2】5月3日(日)東京・板橋グリーンホール

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ゴールデンウィークの板橋3連戦(4大会)がスタート。初日のメインでおこなわれたのは、タッグ2冠選手権試合だった。

王者のボラドーラスL×Rに挑戦したのは、KAZUKIと藪下めぐみのベテランコンビ。老獪なテクニックで相手を翻弄する2人だが、タッグでのキャリアなら日常的に組んでいるLeon&Rayのほうが遥かに上。スピードにおいても王者組に負ける要素はないだろう。

そう思われたのだが、試合はやってみなければわからないもの。想像以上に、KAZUKI&藪下組は強敵だった。とくに終盤のスリリングな攻防は、どちらが勝ってもおかしくないほど。初めは冗談半分にしか聞こえなかったKAZUKIのアピールも、敗れたとはいえここまでの内容を見せられては感服するしかない。ボラドーラスL×Rにとってこの試合は3度目の防衛戦。そのいずれもがスリリングこの上ない闘いになっている。手に汗握りながらも結果は盤石ということか。このところハイペースで防衛戦をこなしているのだが、この2人にはこの方が合うのだろう。今後も次々と難敵を迎え撃ち、防衛を伸ばしていってほしい。防衛記録をつくれるような実力はもちろん持ちあわせている。あとは露出や外部へのアピール度。これが増せば、21世紀を代表するタッグ屋にふさわしいチームになっていくだろう。

今大会から中島安里紗の3番勝負がスタートした。初戦の相手はフリーの花月。花月はOZアカデミーでタッグ王座を奪取した若手の有望株である。中島との一騎打ちは、花月のサバイバル精神が真っ向から前JWP認定無差別級王者にぶつかっていく激闘になった。もしもこれがタイトルマッチだったとしても十分に観客を納得させられる内容があった。正直、想像以上の激しいぶつかり合いとなったのだ。勝ったのは中島。その表情からは手応えが伝わってきた。3番勝負で中島はなにをテーマに闘っていくのか。この3日間が終わってからの心境が興味深い。4日は藪下めぐみ、5日の最終戦では志田光との一騎打ちが組まれている。

また、今大会ではJWP認定無差別級王座戦を5・10博多でおこなう王者・春山香代子と挑戦者・希月あおいがそれぞれシングルマッチに出場、ともに調子のよさを印象づけた。パートナー対決でもあり、新鮮な顔合わせでもある春山vs希月。結果以上に、両者がどんな気持ちを持って闘うのか。こちらも楽しみな一戦である。        (新井 宏)