【レポート】11月11日(木)板橋グリーンホール 18時

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 JWP女子プロレスから選手たちが独立して2016年11月にコマンドボリショイが社長となる新会社を設立。あれから5年が経過した。オープニングでリングに立ったボリショイはヌンチャクの演武を披露し、「PURE-Jの母体、PURE-DREAM株式会社・代表のコマンドボリショイです。皆さんのおかげで5周年を迎えることができました。本当にありがとうございます! これからもPURE-Jは女子プロレスの発展、そして女子プロレスの魅力を伝えていけるように取り組んでいきたいと思います。これからも熱い応援、よろしくお願いします!」とあいさつ。

 この日が28歳のリアルバースデーの大空ちえは、デビュー直後以来の1年2ヶ月ぶりとなる春日萌花とのシングル対決。春日の79.5MHzは足を伸ばしてロープエスケープに成功した大空だが、コーナーからのフットスタンプの連発で春日が快勝。

 第2試合はAKARIと久令愛の同期対決。逆水平チョップやフロントキックの激しい応酬を展開すると、久令愛がミサイルキック、ダブルリスト・アームサルトと続けざまに放って攻勢に。しかしラリアットを叩き込んだAKARIが、NOAH・丸藤正道の得意技であるチョココロネで丸め込んで3カウントを奪った。

 セミファイナルは『WANTED☆ウォリアーズ』KAZUKI&ライディーン鋼が、米山香織&真琴を迎え撃つタッグマッチ。試合前に米山は「PURE-DREAM設立5周年ということは、KAZUKIさんも専務になって5周年~っ!!」と祝福し、客席に専務コールを要求するなど会場の空気をゴキゲンに染めていくと、KAZUKIと「オー!」のかけ声の奪い合いから、2人で一緒に「オー!」を決める。KAZUKIが米山にKクラッシャー、ダイビング・ニードロップと攻め込んでいくが、WANTEDの攻撃をかわして2人をはち合わせると、米山がKAZUKIを丸め込んだ。

 休憩時間明けにはリングお掃除隊『モッパーズ』が登場。PURE-Jの選手たちから大空へのバースデーサプライズで、客席からも祝福のプレートが掲げられると、大空は涙を見せる。

 メインイベントは『チェレオ』Leon&チェリーの持つデイリースポーツ認定女子タッグ王座に、『バイオレンス・プリンセス』中森華子&中島安里紗が挑戦するタイトルマッチ。前日のシードリング新木場大会では誤爆をくり返して敗れ、タッグトーナメントの決勝進出はならなかった中森&中島だが、気を取り直してPURE-Jのタッグ王者を目指しての出陣。2人でブレーンバスターの形で持ち上げてからのフェースバスターも繰り出すと、中島が中森のピンチを救ってキューティー・スペシャルを放つ場面も。また、JWP時代以来、5年ぶりの対戦となるLeonと中島はスリリングな攻防を繰り広げていく。

中森の鎮魂歌ドライバー、Leonのキャプチュード・バスターでも決着はつかず、ついに中森のハイキックが中島に誤爆。中島の狙いすましてのエルボーも、Leonがかわして中森を撃ち抜いてしまう。しかしながら中森が路上の体勢に入ると、中島が中森の背後からキックを撃ち込み、その勢いで前方回転した中森がLeonから3カウントを奪ってみせた。お互いの腰にベルトを巻き合うと、マイクを持った中森は「中島安里紗と2人でベルト獲ったぞ~っ!! タッグは2人で1つ、力を合わせて勝つものだから! 私たちがタッグのチャンピオンになったからには、どんどん上を目指してやってくから! 防衛重ねて最強タッグになるぞ~っ!!」と叫んだ。

 カーテンコールではKAZUKIが、12・26後楽園大会への参戦がアナウンスされたMK4について、8月の後楽園で引き分けに終わったWANTED☆ウォリアーズでの再戦をアピール。ボリショイは快諾するが、そこに割って入った米山は「私との決着戦はどうなるんですか? ひどい!」と抗議する。11・23板橋での決着戦を提案するKAZUKIに、米山は「MK4のオマケみたいにしやがって! 覚えとけよ!」と返答。

 Leonは「タッグのベルト失って、ものすごく悔しいです。でも全然心は折れてないし、今すぐにでもまたチェリーと2人で取り返しにいく気満々です! チェレオで必ず王者に返り咲いてみせます」と話すが、チェリーは「イヤです! 私はタッグのベルトを失った今、次はLeonさんの巻いているシングルのベルト…これを狙っていきたいんですよ! シングルのベルトを巻いて、このPURE-Jのリングのド真ん中でハチャメチャに暴れ回りたいっていう野望を持っているんですよ!! 野心家なんで」と豪語。Leonは「チェリ-の気持ちはよ~くわかった。熱いヤツは大歓迎だよ。次はチェレオ対決、楽しみにしてるよ」と受諾した。

以下、各選手のコメント

★中森華子&中島安里紗

 中森「こういう記念の大会で新チャンピオンになれて本当に嬉しく思いますし、このタッグは私が“やろう”って決めたタッグだし、私の目に狂いはなかったってことを今日証明できたと思ってます」

 中島「本当に私のおかげで、今日は勝てて良かったなと思いまーす!」

 ━━誤爆が何度かあったが最後の1発は…。

 中森「最後なんだったの? 私ホントによく…」

 中島「でも、あれがなければたぶん勝てなかったので。まぁウチらの誤爆はお互いに気合いを入れてるということで、新たなタッグ像を築いていきたいと思います!」

 ━━Leonとは久々の対戦だったが。

 中島「はい。5年ぶりの対戦だったんですけど、相変わらず強くて速くてカッコイイなと思いました。…が、そこに私はもういっさい負けていないので。今日は私の強さを証明できたんじゃないかなと思います。まだまだ、いつでも闘っていきたいと思います」

 ━━2人で並んで笑っているのは初めて?

 中島「それも私の心の広さのおかげでしょうかね」

 中森「私のおかげでこういう今があるので。私がいなければ今がないので」

 中島「(話をかぶせて)私がいなかったらホントに今日この勝利はないので」

 ━━次に対戦したいチームは?

 中森「このベルトを巻きたいってヤツだったらどんどん防衛戦を行なっていきたいと思ってるし、私たちもホントに6年ぶりに組んだので。誰が来てもすごい新鮮なタイトルマッチができると思ってるので」

 中島「確かに」

 中島「“挑戦者、早く来い!”って思ってます。どんどん上に登りつめてやります、このタッグで。タッグといえばバイオレンス・プリンセス! バイプリ!」

★大空ちえ

 ━━バースデーサプライズについて。

 「こうやってたくさんの人にお祝いしてもらうってことが、人生であまりないので…。すごく嬉しかったし、みんなプレートを掲げてくれたのがビックリしました。ホントに嬉しかったです。PURE-DREAMの設立5周年をお祝いするって聞いてたので、ホントにドッキリでした(笑)。自分は“祝”の文字を持ってたんですけど、“祝5周年”の感じかなと思って。自分を祝うために自分で“祝”を書いたって感じですね(笑)」