【レポート】12月23日(水・祝)板橋グリーンホール 13:00

Pocket

JWPでキャリア最長となるボリショイとKAZUKIが第1試合に登場。蒼魔刀、デス・バイ・ロドリックでピンチを迎えたボリショイだが、カウント2でキックアウトするとピコニー・スマッシュでフォール勝ち。

image

第2試合は中森華子がシャイニング・ウィザードからハイキックにつないで田中盟子に勝利。真華不思議(中森華子&真琴)が連勝記録を伸ばした。マイクを持った中森は「これで3連勝です。このタッグの力を見せつけて上に登っていきたいと思ってます!」と宣言すると、尾崎魔弓の持つJWP無差別級王座について言及し「私もホントにイライラしてる!」と挑戦をアピール。するとLeonも「悔しい思いしてるのはな、オマエだけじゃねぇんだよ。私が必ず獲り返す!」と譲らない。仲裁に入ったボリショイは「オマエたちの気持ちはよーくわかってるよ。ほかの選手もみんな悔しい思いをしてる。みんな獲り返しに行きたい。でも…尾崎は絶対逃げる。どんなに真っすぐ“やりたい”と言っても、挑戦者決定トーナメント開いたとしても、尾崎が受けると思うか? 私が必ず最良の策を考えるから。いまJWPは1つの目標に向かって団結していくときだと思う。だからもう少し、皆さん待ってください」と場を収めた。

15.12.23-203

image

 

第3試合では4冠タッグ王者・十文字姉妹にライディーン鋼&藤ヶ崎矢子がチャレンジ。チサコのダイビング・フットスタンプから、幸子がダイビング・ボディプレスにつなぐ連続攻撃で、粘る矢子を仕留めた。15.12.23-328

15.12.23-285

セミファイナルではラビット美兎と藤本つかさがシングルマッチで激突。開始早々から激しいエルボーやドロップキックなどを応酬すると、美兎のテクニックに3カウント寸前まで追い込まれる藤本は目を丸くして驚きの表情に。ビーナスシュートで3カウントを奪った藤本は「あぶなかった!」と漏らし、安堵の表情を見せる。

15.12.23-385

メインイベントは引退4日前の春山香代子が中島安里紗と一騎打ち。これまでの2人の集大成とも言える激戦は会場を大きく沸かせ、ドラゴンSH、エルボーの連打から切り札のD×Dを繰り出した中島が3カウントを奪った。15.12.23-587

15.12.23-598

15.12.23-638

以下、各選手のコメント
★十文字姉妹×ベストフレンズ  (試合前の公開会見で12・27後楽園でのタイトルマッチに向けての意気込み)  藤本「相手が強いっていうのはもうわかり切ってることなんですよ。ベストフレンズもアイスリボンのタッグチャンピオンです。そこはプライドを持って闘いたいと思います。また、12月27日のJWP後楽園大会は春☆倉と十文字姉妹、2つのタッグが見れる最後だと思うんですね。なので、この2つのタッグのファンに“ベストフレンズいいじゃん!”って思われるような闘いをしたいと思います」  中島「仙台幸子選手の引退が決まっているので、十文字姉妹っていうのを見る機会も少なくなってしまうので、そのベルトに挑戦できるっていうことはもうすごく貴重な機会だと思うので楽しみだなと思います。やっぱり強い相手に勝つということがプロレスラーとして1番幸せなことだと思いますので、27日は必ず勝って来年の女子プロレスのタッグをベストフレンズが引っ張っていきたいと思います。それと、当日は春山さんの引退を見に来るお客さんがすごくたくさんいると思います。選手もたくさんいると思います。その中で私たちのプロレスというのを存分にアピールしたいと思います」  幸子「1月17日に引退が決定しておりまして、タッグとしての試合もホントに数少なくなってまいりました。ベストフレンズと対戦するのも、私のレスラー人生の中で1番思い出に残るような…そして自分たちが完全に勝利して終われるよう頑張りたいと思います。タッグを結成して約7年、姉とともに培ったもの、そしてこうやって挑戦の熱い気持ちをぶつけてきてくれるベストフレンズ…感謝と、私の9年間のプロレス全部ぶつけられるように頑張って勝利したいと思います」  チサコ「ベストフレンズはタッグを結成して半年、十文字姉妹は7年。自分たちタッグチームNO.1として思い切りぶつかっていきたいと思いますし、いま持ってるベルト4つありますが、タッグチームとして対戦するんだったら“タッグ屋NO.1”を目指してぶつかってきてほしいと思いますので。楽しみにしてます」  ━━ここまでのベストフレンズの快進撃について。対戦するにあたって注意する点などは?  チサコ「正直、ベストフレンズの試合を生で見たこともないんですが、ミックスでやったことだけなので。半年で“負けたことがない”と言ってましたけど、負けて強くなるのがプロレスだと思ってますので、ここまで勝ってるからどうとか…特にビビってないので、勝利して十文字姉妹がNO.1で」  中島「“負けて強くなる”というのはまさにその通りだと思うんですけれども、やはり私たちに勝ってくれるタッグにまだ出会っていないということで。まだまだ全勝の記録を伸ばしていきたいと思います」

15.12.23-082

★十文字姉妹(試合後)  ━━対戦した鋼&矢子について。  チサコ「おもしろかったです!」  幸子「楽しかった」  チサコ「矢子も意外と気が強くて粘ってたね、最後。でもまぁ自分たちの力には及ばなかったということで。もう当たる機会はないかもしれないですが、シングルでも闘いたい選手ですね、矢子は」  幸子「自分も同じく。いや~決まると思ってたんですけど決まらなくて、すごかったですね。自分たちの新人もそのぐらい熱い気持ちで試合やってほしいなって、今日見て感心しました。また当たりたいです」  ━━4日後にベストフレンズ戦になるが。  チサコ「十文字姉妹の今の力を出して防衛したいと思います」  幸子「体を燃やし尽くして灰になるまで頑張りたいです」  チサコ「せっかくのタッグ屋だからね。自分たちも“タッグ屋と闘いたい”っていうのは1番願ってたことなので。春☆倉に続くタッグ屋になるだろうチームだと思いますので、それを期待して…」

★メインイベント後のマイク  中島「春山さん! 引退4日前、最後のシングルありがとうございました。でも最後だから全力でやったわけじゃない。私はまだまだ春山さんとのこのあと闘いがあるという気持ちで今日リングに立っているので。どんな形であれ、私は春山さんと闘い続けます! 悔いがないようにと思ったけど、悔いがないわけありません。このシングルに無差別のベルトがない…。今、このリングに無差別のベルトがないということは、私にとってたった1つの悔いです。だから今日は…この試合は一生忘れません。ありがとうございました」  春山「秩父のバリバリ姉ちゃ~ん! バリバリだねぇホントに。私は試合前からアンタが泣くんじゃないかと思って、そっちのほうがドキドキしたよ。こう見えてガラスのハートなんで。でもそんな中島が、私は新人のときから知ってる。いなくなってから、戻ってきたときも知ってる。…成長したね~(会場から拍手)。今日の闘い、リング上で私があなたに伝えたいことをすべて伝えました。あとはあなたがどんどん…背負うことって大変だと思う。でも大変さとプレッシャー、必ず最高の喜びになるはず。私はそうだったから。あなたもせっかくJWPに戻ってきたんだから、しっかりやってください」  中島「春山香代子がいなくなったJWP、2016年も私が引っ張っていきます! ボリショイさん! 開幕戦(1・11両国)私とシングルしてください。どっちがJWPを背負っていくか勝負です。1月10日(新宿FACE、vs加藤園子)、OZの無差別獲ったら、そこでそのベルト懸けるっていうのもいいんじゃないですか?(ボリショイが握手で応じる)12月27日、春山香代子の最後、必ず皆さん見に来てください。そして1月11日、春山香代子がいなくなったJWP。もっともっとおもしろくしていきますんで、皆さんぜひ目を離さないでください!」

★中島安里紗  ━━最後の春山戦だったが。  「数日前まではやっぱ“最後だから”って自分で思い詰めるところもあったんですけど、リング上でも言いましたけど最後だから全力でやるわけじゃなくて、私は毎日毎日全力でやってるし、闘いは終わらないし。勝てて良かった。でも、まだまだこれから春山香代子って存在との闘いっていうのは続いていくと思うので。それを示していけるのは来年以降だと思っています」  ━━昨日の時点ではブログで意気込みを書くのを控えていたが。  「そうですね。けっこう長文で書いてたんですけど、そういう言葉っていらないのかなと思って。リングの上がすべてだし、言葉でどんないいこと言ったとしても、それがリングで体現されなければないのと一緒だし。今日見に来てくれた人には伝わった。でも、もっともっとホントは広いところに伝えていかなきゃいけないっていうのは、前々からJWPの課題でもあると思うし。難しいとこなんですけど、でもこの闘いにやっぱり言葉はいらなかったかなと思います」  ━━結果的にシンプルや殴る・蹴るの攻防が多かったが。  「なんかもう、技じゃないよっていうのは…気持ちだと思うので。今日の闘いはもうこれしかなかったと思います」  ━━春山のいないJWPを背負う覚悟について。  「ずっと私は背負ってきたつもりですし、その背負っていたものがさらに今日春山香代子に勝ったことですごく重くはなったんですけど、それこそが私のプロレス人生の喜びだと思うので。背負ってるものをもっともっと重くして、それに耐えられるというよりも、それを軽々と持ち上げられるプロレスラーになっていかないといけないなと思います」

★春山香代子  「もうバリバリでしたね、やっぱり。やっぱり中島安里紗!って。だからこそ私もバリバリに行けたし、バリバリのまま引退したかったからこの負けはホントに悔しい。だってもう私はリングから下りちゃうから、もう出来ない。でも中島には何か伝わったはずだし、負けたけど悔しいけど、認めざるをえない負けだと思います」  ━━今後のJWPを託していくにふさわしい選手?  「そうですね、だからこそ私は中森と中島とシングルをやりたいって」  ━━引退まで残り4日間となったが。  「ホントにバリバリのままリングを下りる気なので、今もう絶好調ですし“引退しないでくれ!”って思われながら引退…それは私のワガママですけど、それで私はリングを下りるって決めたので、最後までバリバリで行きます!」  ━━寂しい気持ちはある?  「つい最近、ちょっと寂しい気持ちが出てきたんですけど、なんだろう…寂しい気持ちよりも、やっぱりリングに上がったときは負けたくない気持ちのほうが大きいんで、試合終わった後にまた寂しい気持ちにはなるんですけど、まだなんか、そういう実感がないですね」  ━━ここまでの引退ロードに関しては悔いはない?  「ないですね。負けたことには悔いはありますけど、やり切ってなくて負けてるんだったら悔いが残るんですけど、すべてを出し切った負けなので。それは仕方ないと思うんで悔いはないです」